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啓典の民¹とシルク*の徒である不信仰に陥った者*たちは、自分たちのもとに明証が到来するまで、(不信仰からの)脱却者とはならなかった。¹
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1 このアーヤ*は、上記の不信仰者*の内、使徒*の招きに従って信仰し、無知と迷いから救われた者たちのことを話している(アル=バガウィー5:290参照)。
清浄なる書巻¹を読誦²する、アッラー*からの使徒*(という明証)が。
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1 つまり、クルアーン*のこと(ムヤッサル598頁参照)。 その内容に虚妄(きょもう)が触れることはなく(詳細にされた章42と、その訳注も参照)、清浄な者しかそれに触れることが出来ない(出来事章79、眉をひそめた章14とその訳注も参照)(アル=バイダーウィー5:515参照)。 2 この「読誦」については、雌牛章121の訳注も参照。
その(書巻の)中には、適格な書¹がある。
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1 「適格な書」とは、真理とまっすぐな道へと導いてくれる、正しい情報と命令のこと(アッ=サアディー931頁参照)、あるいは法規定のこと(アル=クルトゥビー20:143参照)。
また、啓典を授けられた者*たちが(、ムハンマド*の使徒*性が真実かどうかについて)分裂したのは、自分たちのもとに明証が到来した後のことに外ならなかった。¹
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1 「明証」とは、ムハンマド*が、彼らの啓典の中でその到来を約束されている預言者*であることを示す、数々の証拠のこと。彼らはそのことを心得ていたが、いざ彼が使徒*として遣わされると、彼を信じる者と、嫉妬(しっと)して否定する者に分裂した(ムヤッサル598頁参照)。 雌牛章213とその訳注も参照。
そして彼らは、アッラー*に真摯に崇拝*行為を捧げつつ、純正¹な状態でかれ(だけ)を崇拝*し、礼拝を遵守*し、浄財*を支払うことしか、命じられはしなかったのだ²。それが、適格な宗教(イスラーム*)である。
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1 「純正」については、雌牛章135の同語についての訳注を参照。 2 蜜蜂章36、預言者*たち章25も参照(イブン・カスィール8:457参照)。
本当に、啓典の民*とシルク*の徒である不信仰に陥った者*たちは(復活の日*)、地獄の業火の中にある。彼らはそこに永遠に留まるのだ。それらの者たちこそは、最悪の創造物。
本当に、信仰し、正しい行い*を行う者たち、それらの者たちこそは、最善の創造物。
(復活の日*における)彼らの報いは、その下から河川が流れる、彼らの主*の御許での永久の楽園。彼らはそこで、ずっと永遠に留まる。アッラー*は彼らをお喜びになり、彼らもアッラー*に満足する。それが、自分の主*を恐れた者¹のためのものなのだ。
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1 つまり主*を恐れるがゆえに、かれに逆らわず、義務を果たした者のこと(アッ=サアディー932頁参照)。