surah.translation .

預言者*よ¹、アッラー*を畏れ*よ。そして不信仰者*たちと偽信者*たちに従ってはならない。本当にアッラー*はもとより、全知者、英知あふれる*お方なのだから。
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1 この預言者*ムハンマド*への語りかけについては、雌牛章120の訳注を参照。
また、あなたの主*からあなたに下されたもの(啓示)に従え。本当にアッラー*は、あなた方が行うこと(全て)に通暁されたお方である。
そしてアッラー*にこそ、全てを委ねる*のだ。アッラー*だけで、委任者¹は十分なのである。
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1 「委任者」については、頻出名・用語解説の「請け負われる*お方」を参照。
アッラー*はいかなる者にも、その内面に二つの心をお与えにはならなかった¹。またかれは、あなた方がズィハール*するあなた方の妻たちを、あなた方の母親とはされなかったし、あなた方の養子を、あなた方の(イスラーム*法的に正当な)子供ともされなかった。それはあなた方の口先の言葉²である。そしてアッラー*は真実を語られるのであり、かれが(正しい)道へとお導きになるのだ。
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1 この解釈には、「その頭の良さゆえに、自分を『二つの心がある者』だと言っていた、クライシュ族*の不信仰者*に対する批判」「一つの心が、信仰と不信仰を両立することはないこと」「人間に心が二つないのと同様、事実上『母親が二人いる』という主張であるズィハール*は、あり得ないこと」など諸説ある(アル=クルトゥビー14:116-117参照)。
彼ら(養子)を、その(生みの)父親に帰属させて呼べ。それがアッラー*の御許で、より公正なのだから。そしてもし、あなた方が彼らの(生みの)父親を知らないのであれば、(彼らは)宗教におけるあなた方の同胞であり、盟友である。また、あなた方が(意図せず)間違ったことにおいて、あなた方にはいかなる罪もないが、(アッラー*がお咎めになるのは)あなた方の心が意図したことなのである。アッラー*はもとより、赦し深いお方、慈愛深い*お方。
預言者*(ムハンマド*)は、信仰者たちに関し、彼ら自身よりも優先されるのであり¹、その妻たちは彼らの母親なのである²。また近親関係にある者たちは(遺産相続に関し)、アッラー*の定めにおいて、信仰者たちやムハージルーン*よりもお互いに優先される³。但し、あなた方の盟友に善事を行うこと⁴は別である。それはもとより、書(守られし碑板*)の中に記されていたのだ。
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1 預言者*は仰(おっしゃ)った。「私のことが自分自身の親や子供、そして全ての人々よりも愛すべき存在となるまで、人は(真に)信仰してはいない」(アル=ブハーリー15参照)。 2 彼の妻たちは、彼以外の誰とも結婚できない関係にある(アーヤ*53参照)と同時に、彼女らへの敬意、善行、尊敬といった義務ゆえに、「信仰者たちの母親」である(アル=クルトゥビー14:123参照)。 3 戦利品*章75とその訳注を参照。 4 近親関係にある相続人でもない者たちの相続は撤廃(てっぱい)されたが、それ以外の「善事」、つまり援助、善行、よい関係の維持、遺言などは行うことは出来る(イブン・カスィール6:382参照)。
(預言者*よ、)われら*が預言者*たちから、彼らの確約¹を取った時のこと(を思い出せ)。またあなたから、そしてヌーフ*、イブラーヒーム*、ムーサー*、マルヤム*の子イーサー*から(確約を取った時のことを)¹。われら*は彼らから、厳粛なる確約を取ったのだ。
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1 アッラー*の教えを伝え、かつ全ての預言者*を信じるという「確約」のこと(ムヤッサル419頁参照)。雌牛章40「契約」についての訳注も参照。 2 ここで数ある預言者*の中でもこの五人が取り上げられているのは、彼らが啓典と法を授けられた、「決然とした者たち(ウルー・アル=アズム)」であるため(アル=バガウィー3:610参照)とされる。相談章13、砂丘章35も参照。
(それは)かれ(アッラー*)が誠実な者たちに(復活の日*)、その誠実さについてお尋ねになる¹ため。そしてかれは不信仰者*たちに、痛ましい懲罰を用意された。
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1 アッラー*は彼ら預言者*、そしてその追従者たちに、確約を全(まっと)うしたかどうか、お尋ねになる(アッ=サァディー659頁参照)。高壁章8の訳注も参照。
信仰する者たちよ、あなた方に対するアッラー*の恩恵を思い起こすのだ。あなた方のもとに軍勢¹が到来し、われら*が彼らに風と、あなた方には見えなかった軍勢を遣わした時のことを²。アッラー*はもとより、あなた方が行うことをご覧になっていたのだ。
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1 この「軍勢」とは、部族連合のこと(ムヤッサル419頁参照)。詳しくは、スーラ*冒頭の訳注を参照。 2 強風が部族連合軍の設営したテントなどを吹き飛ばし、天からは天使*が送られ、その心に恐怖が吹き込まれた(前掲書、同頁参照)。
あなた方の上方から、そしてあなた方の下方から、彼らがやってきた時のこと(を思い出せ)¹。また、視線が(恐怖で敵に釘づけとなって、彼ら以外の全てから)逸れ、心臓が喉元まで達し、あなた方がアッラー*に対して(様々な)憶測²をした時のことを。
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1 マディーナ*東部の谷の上方からアラブ諸部族が、西部の谷の下からはクライシュ族*、ユダヤ教徒*のクライザ族らが迫って来たことを示すという(アル=クルトゥビー14:144参照)。 2 つまり真摯(しんし) な信仰者たちは、アッラー*のお約束が果たされると思い、またある者たちの脳裏(のうり)には敗北がよぎった。また、偽信者*たちは、次のアーヤ*以降に示されるようなことを憶測した(アル=バイダーウィー4:366参照)。
そこで信仰者たちは試練を受け、激しく動揺した。
また、偽信者*たちと心に病がある者¹たちが、こう言った時のこと(を思い出せ)。「私たちにアッラー*とその使徒*が約束したこと¹は、欺き以外の何ものでもなかった」。
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1 「心に病がある者」とは、心に疑念がある、信仰心の弱いムスリム*のこと(ムヤッサル419頁参照) 。 2 つまり、勝利のこと(前掲書、同頁参照)。預言者*は、カエサル(ローマ皇帝)とホスロー(ペルシャ王)の富はムスリム*のものとなるだろう、と予言していた(アル=ブハーリー2952参照)。
また、彼ら(偽信者*たち)の内の一団が、(こう)言った時のこと(を思い起こせ)。「ヤスリブ¹の民よ、あなた方が(戦いで敗れるために)駐留することはない。だから、(マディーナ*の中に)戻る²のだ」。
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1 マディーナ*の旧称(ムヤッサル419頁参照) 。 2 ムスリム*軍はマディーナ*近郊に塹壕(ざんごう)を掘り、その付近に駐留していた(アッ=サァディー660頁参照)。
また、もし彼ら(偽信者*たち)がその方々から(敵軍に)侵入され、試練¹を要求されたら、それを(進んで)差し出したであろう。そしてそこ(試練)において、少しだけしか持ち堪えることはなかったのだ。
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1 この「試練」とは、イスラーム*を棄(す)て、不信仰者*たちの宗教に戻ること(アッ=サァディー660頁参照)。
また、彼らは確かに(その戦い)以前、背を見せて逃げないとの契約を(、アッラー*とその使徒*と)結んだ。アッラー*の契約は、もとより(その遵守を)問われることになっている。
(預言者*よ、彼ら偽信者*たちに)言ってやれ。「逃亡があなた方を益することはない。たとえあなた方が死や殺害から逃れたとしても。そしてそうしたとしても、あなた方は僅かばかりしか、(この現世で)楽しませてはもらえないのだ」。
言ってやるのだ。「あなた方をアッラー*から守ってくれるのは、誰なのか?もしかれが、あなた方に災いを望まれるか、あるいはあなた方にご慈悲を望まれるならば?」彼らはアッラー*以外、自分たちへのいかなる庇護者も援助者も見出すことがない。
アッラー*は、あなた方の内(アッラー*の道における戦い)の妨害者たちと、その仲間たちに「(ムハンマド*を捨てて)私たちのもとに来るがよい)」と言う者たちを、確かにご存知である。そして彼らは僅かばかりしか、戦いにやって来ることがない。¹
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1 死への恐怖のため。あるいは戦いに参加するのは、単なる外聞や見せかけのため(アル=クルトゥビー14:152参照)。
あなた方(信仰者たち)に対して、惜しみつつ¹。(戦いによる死の)恐怖が到来した時、あなたは彼らがあなたを凝視するのを見たであろう。まるで死(への恐怖)ゆえに気絶する者のように、彼らの眼は回る。そして恐怖が立ち去った時には、善きもの(戦利品*)を惜しみつつ、あなた方に鋭い口調でまくし立てたのだ²。それらの者たちは信仰してはいなかったのであり、アッラー*はその行いを無駄にされた。それはアッラー*にとって、もとより容易いことだったのだ。
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1 偽信者*たちは信仰者たちへの敵意と憎しみゆえ、彼らに対して財産・生命・労力・愛情といったことを犠牲にすることを惜しんだ(ムヤッサル420頁参照) 。 2 戦いの時には誰よりも臆病(おくびょう)だが、戦利品*の分配などにおいては、誰よりも雄弁になった(アル=クルトゥビー14:154参照)。
彼ら(偽信者*たち)は、諸(部族)連合が行ってしまったのではない、と思っている¹。また、もし諸(部族)連合が(再び)やって来たら、(マディーナ*を離れて)あなた方の(動向についての)知らせを尋ねつつ、ベドウィンたちと共に砂漠にいたならば、と望んだであろう。そしてもしあなた方と共にあったならば、彼らは僅かばかりしか戦うことなどなかったのだ。
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1 アッラー*が彼らを退却(たいきゃく)させられた後も、偽信者*たちは恐怖と臆病(おくびょう)さゆえに、彼らの退却を信じなかったのだという(ムヤッサル420頁参照) 。
(信仰者たちよ、)確かに、あなた方にとってアッラー*の使徒*の内には、よき模範があった。アッラー*と最後の日*を望み¹、アッラー*をよく唱念していた者にとっては、
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1 この「望む」については、ユーヌス*章7の訳注を参照。
また信仰者たちは、諸(部族)連合を目にした時、(こう)言ったのである。「これはアッラー*とその使徒*が、私たちに約束したこと¹。そしてアッラー*とその使徒*は、本当のことを仰られた」。それ²は彼らに信仰心と従順さしか上乗せしなかったのだ。
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1 一説に、これは雌牛章214にある言葉。つまり近い日の勝利に先駆ける試練のこと(イブン・カスィール6:392参照)。 2 部族連合を目にしたこと(ムヤッサル420頁参照)。
信仰者たちの内には、アッラー*と契約したことに誠実であった男たちがいる。また、その中には誓約を果たした者¹もいれば、その中には待つ者²もいる。彼らは(契約を)改竄してしまうことなど、なかったのだ。
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1 アッラー*の道において殉教(じゅんきょう)したり、契約を全(まっと)うした、あるいは契約に誠実な状態で死を迎えたりした者のこと(前掲書421頁参照)。契約についてはアーヤ*15を参照。 2 勝利が殉教という、いずれにしても善きものを待つ者のこと(前掲書、同頁参照)。悔悟章52も参照。
(これらの出来事が起こったのは、)アッラー*が誠実な者たちをその誠実さで報われ、偽信者*たちを罰されーーもし、かれが(彼らの懲罰を)お望みならばであるがーー、あるいは彼らの悔悟をお受け入れになるため。本当にアッラー*はもとより、赦し深いお方、慈愛深い*お方。
またアッラー*は、不信仰者*だった者*たちをその憤りと共に、善いことなく(マディーナ*から)退却させられた。そしてアッラー*は信仰者たちを、戦いなしで済ませて下さった¹。アッラー*はもとより強力なお方、偉力ならびない*お方であられる。
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1 部族連合の退却の経緯(いきさつ)については、アーヤ*9の訳注を参照。尚、この出来事を境(さかい)に敵の侵攻は途絶(とだ)え、逆にムスリム*軍の進撃が始まる(イブン・カスィール6:396参照)。
またかれは、啓展の民*の内、彼ら(部族連合)を援助した者たち¹をその砦から引きずり出し、その心の内に恐怖を投げ入れられた。あなた方は(その)一派を殺し、(別の)一派は捕虜とする。
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1 ユダヤ教徒*のクライザ族のこと(ムヤッサル421頁参照) 。既にマディーナ*を追放されていたユダヤ教徒*ナディール族(集合章参照)の長フヤイイ・ブン・アフタブに唆(そそのか)され、協定を結んでいたムスリム*たちを裏切り、部族連合に協力した(イブン・カスィール6:384参照)。
また、かれはあなた方に、彼らの土地、彼らの住居、彼らの財産、そしてあなた方がまだ足を踏み入れてはいない土地¹を引き継がされた。アッラー*はもとより、全てのことがお出来になるお方。
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1 その当時、まだムスリム*たちの土地となっていなかったマッカ*、ハイバル、ペルシャ、ローマ帝国、イエメンなどのこと(アッ=タバリー8:6650参照)。
預言者*よ、あなたの妻たちに言うのだ。「もし現世の生活とその飾りが欲しいのなら、来なさい。私はあなた方に贈り物¹をやり、あなた方と綺麗さっぱり別れてやろう。
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1 雌牛章236で言及されている、離婚の際の贈り物のこと(前掲書、同頁参照)。
そして、もしあなた方がアッラー*とその使徒*、来世の住まいを望む(がゆえに忍耐*して使徒*に従う)のなら、本当にアッラー*はあなた方の内、善を尽くす*者たちに偉大な褒美を用意されている。¹
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1 アーヤ*28-29は、自分たちへの出費を増やすように要求した、預言者*の妻たちに関して下ったものとされる。そして彼女らは全員、アッラー*とその使徒*、そして来世を選んだ(ムヤッサル421頁参照)。
預言者*の妻たちよ、あなた方の内、紛れもない醜行¹を犯す者があれば、その者には懲罰が二倍に倍増されよう。そしてそれはもとよりアッラー*にとって、容易いことなのだ。
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1 「醜行」については、蜜蜂章90の訳注を参照。
あなた方の内、アッラー*とその使徒*に謹んで仕え、正しい行い*を行う者があれば、われら*はその者に褒美を二度与えよう。そしてわれら*は彼女のために、貴い糧を用意しておいたのだ。
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1 「貴い糧」とは、天国のこと(前掲書422頁参照)。
預言者*の妻たちよ¹、あなた方は(その徳と地位において、)女性たちの誰とも同様ではない。もしあなた方が(アッラー*を)畏れ*るならば、(マハラム*でもない男性に対して)なよなよとした物言いをし、心に病がある者に(禁じられた)欲望を抱かせてしまってはならない。そして適切な物言い²をするのだ。
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1 この呼びかけによる一連の指導は、預言者*の妻だけでなく、全てのムスリム*女性にも向けられたものである(イブン・カスィール6:408参照)。 1 疑惑の原因となるようなことを避けつつ、イスラーム*法に沿った形で、聞く者が嫌にも思わず、放逸な者の欲望を煽(あお)らないような物言い(アッ=シャウカーニー4:365参照)。
また(必要時以外は)あなた方の家に留まり、先(代)のジャーヒリーヤ*の飾り立てのように、自らをこれ見よがしに飾り立ててはならない¹。そして礼拝を遵守*し、浄財*を支払い、アッラー*とその使徒*に従え。本当にアッラー*はーー(預言者*の)家の者たち²よーー、あなた方から穢れを取り除き、あなた方を綺麗に清められたいのである。
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1 アーヤ*59、御光章31、60も参照。 2 預言者*の妻、子孫を含む、その一族のこと(ムヤッサル422頁参照) 。
そして(預言者*の妻たちよ)、あなた方の家で読誦されるアッラー*の御徴と英知¹を唱念するのだ。本当にアッラー*はもとより、霊妙な*お方、通暁されたお方。
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1 「御徴」はクルアーン*のアーヤ*、「英知」は、その奥にひそむ意味と、預言者*のスンナ*のこと。このアーヤ*の意味には、その言葉を「心に刻む」だけでなく、その読誦、熟考(じゅっこう)、そこに含まれる英知と法規定の発見、その実践と解釈なども含まれるとされる(アッ=サァディー663頁参照)。
本当に服従する男(ムスリム*)たちと服従する女たち、信仰する男たちと、信仰する女たち、従順な男たちと、従順な女たち、(言動において)正直な男たちと正直な女たち、忍耐*する男たちと忍耐*する女たち、恭順¹な男たちと恭順な女たち、よく施す男たちと、よく施す女たち、(義務、任意を問わず)サウム*する男たちと、サウム*する女たち、自らの陰部を(禁じられた物事²から)守る男たちと(それを)守る女たち、アッラー*をよく唱念する者たちと、(かれをよく)唱念する女たち、アッラー*は彼らのために、お赦しと偉大な褒美³をご用意された。
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1 「恭順」については、雌牛章45の訳注を参照。 2 この「禁じられた物事」については、御光章30の訳注を参照。 3 天国のこととされる(ムヤッサル422頁参照) 。
信仰者の男性も、信仰者の女性も、アッラー*とその使徒*が何かを裁決したら、彼らに自分たちの裁量による(別の裁決の)選択はない。そしてアッラー*とその使徒*に逆らう者がいれば、確かに彼は紛れもなく迷い去っているのである。¹
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1 同様のアーヤ*として、婦人章65も参照。
(預言者*よ、)アッラー*が恩恵をお授けになり、あなたが恩恵を与えた者(ザイド・ビント・ハーリサ)¹に、あなたが(こう)言った時のこと(を思い出させよ)。「(ザイドよ、)あなたの妻²を自分のもとに留めておけ。そしてアッラーを畏れる*のだ。」そしてあなたは、アッラー*が露わにされることになるものを心の内に隠し³、アッラー*があなたの恐れるにより相応しいお方なのに、人々を恐れていた⁴。そしてザイドが彼女との(離婚という)用件を果たし(、イッダ*が終了し)た時、われら*はあなたと彼女を結婚させた。(それは)自分たちの養子の妻(との結婚)に関し、彼らが彼女らとの(離婚という)用件を果たしたならば、信仰者たちにとっての罪にはならない(ようにする)ためである⁵。アッラー*のご命令はもとより、実行されることになっていたのだ。
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1 アッラー*は彼にイスラーム*の恩恵をお授けになり、預言者*ムハンマド*は奴隷*であった彼を解放し、(イスラーム*において養子関係が禁じられる前に)彼を自分の養子とした(前掲書423頁参照)。 2 ザイナブ・ビント・ジャハシュのこと(前掲書、同頁参照)。 3 アッラー*は、ザイドがその妻ザイナブを離婚し、預言者*が彼女と結婚することになることを、預言者*に前もって知らせていた(前掲書423頁参照)。 4 悪意ある人々が、「ムハンマド*は自分の養子の妻と結婚した」と言うことを、恐れていた(前掲書、同頁参照)。 5 つまりアッラー*は、自分の養子が離婚した女性と結婚することを合法とするため、預言者*をその実例としてお選びになった。養子関係そのものはアーヤ*5によって禁じられた(ムヤッサル423頁参照) 。
預言者*はアッラー*が彼のために(合法と)定められたことにおいて、何の罪もない。過去に滅び去った(預言)者*たちにおける、アッラー*の摂理(として、かれがお定めになったことなのである)。アッラー*のご命令はもとより、(既に)定められていた定命なのだ。
(彼ら預言者*たちは、)アッラー*のお言伝を伝達し、かれ(のみ)を恐れ、アッラー*以外のいかなるものも恐れることのない者たち。そしてアッラー*だけで、清算者*は十分である。
ムハンマド*はそもそも、あなた方の男性の内の、誰の父親でもない¹。しかしアッラー*の使徒*、預言者*たちの封印²なのだ。そしてアッラー*はもとより、全てのことをご存知のお方。
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1 預言者*は生前、ザイドを含め、いかなる成人*男性の父親となることもなかった。彼の男児は皆、夭折(ようせつ)している(アル=クルトゥビー14:196参照)。 2 最後の預言者*、ということ(ムヤッサル423頁参照) 。
信仰する者たちよ、アッラー*をよく唱念せよ。
そしてかれを、朝に夕に称え*よ。
かれは、あなた方(信仰者)を闇から光¹へと(導き)出すべく、あなた方のために(善きことを)念じられた²お方。そして、かれの天使*たちも(あなた方のため、善き事を念じる³)。かれはもとより、信仰者たちに対して慈愛深い*お方なのだ。
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1 この「闇」と「光」については、雌牛章257の訳注を参照。 2 アッラー*が彼らのために「念じられる」とは、彼らにご慈悲をかけ、彼らを讃美(さんび)されること(ムヤッサル423頁参照)。 3 天使*たちが彼らのために「念じる」とは、彼らのために祈願すること(前掲書、同頁参照)。赦し深いお方章7-9も参照。
その日(天国で)、彼らが(アッラー*から)受け取るその挨拶は、「(あなた方に)平安を¹」。そしてかれは彼らのため、貴い褒美²をご用意された。
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1 「あなた方に平安を」については、雷鳴章24の訳注も参照。 2 「貴い褒美」とは、天国のこと(前掲書424頁参照)。
預言者*よ、実にわれら*はあなたを、証人¹、吉報を伝える者、警告を告げる者²として遣わした。
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1 「証人」については、雌牛章143の訳注を参照。 2 「吉報を伝える者」「警告を告げる者」については、雌牛章119の訳注を参照。
また、かれのお許しのもとに、アッラー*(のタウヒード*)へと招く者、煌々たる灯火として。
そして(預言者*よ、)信仰者たちには、アッラー*の御許から彼らへの大きなご恩寵があることの吉報を伝えよ。
また、不信仰者*たちや偽信者*たちには従わず、彼らの害は放っておき、アッラー*のみに全てを委ねる*のだ。アッラー*だけで、委任者¹は十分なのである。
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1 頻出名・用語解説の「全てを請け負われる*お方」も参照。
信仰者たちよ、あなた方が信仰者の女たちと結婚し、それから彼女らに触れる前¹に彼女らと離婚したならば、あなた方にとって彼女らに数えるべきイッダ*はない²。ならば彼女らに贈り物を与え³、(結婚関係から)綺麗に解き放ってやるのだ。
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1 性交する前に、ということ(ムヤッサル424頁参照)。 2 イッダ*の種類については、雌牛章228「三度の月経」についての訳注も参照。 3 雌牛章236-237も参照。
預言者*よ、本当にわれら*はあなたに、あなたが婚資金*を贈ったあなたの妻たちを合法とした。また、アッラー*があなたに戦利品*¹としてお与えになった、あなた方の右手が所有した者たち(奴隷*女性)も。またあなたと共に移住*した²、あなた方の父方の叔(伯)父の娘たち、あなた方の父方の叔(伯)母の娘たち、あなた方の母方の叔(伯)父の娘たち、あなた方の母方の叔(伯)母の娘たちも³。また信仰者の女性も、もし彼女が預言者*に、自らを(婚資金*なしで妻として)贈ったならば(、彼女は彼にとって合法である)。(但し、それは)もし預言者*が、彼女との結婚を望んだ場合であるが⁴。(それは外の)信仰者たちは別とした、あなただけの特別なもの。われら*は確かに、彼ら(信仰者たち)の妻と、彼らの右手が所有するもの(奴隷*女性)について、われら*が彼らに定めたもの⁵を知っている。(これらのことを、あなたに特別に合法としたのは、)あなたに困難がないようにするため。アッラー*はもとより、赦し深いお方、慈愛深い*お方。
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1 この「戦利品*(ファイゥ)」については、頻出名・用語解説を参照。 2 これは預言者*ムハンマド*だけの、特別な条件とされる(アッ=サァディー669頁参照)。 3 アーヤ*の冒頭からここまでは、預言者*だけでなくムスリム*男性一般に共通した規定。また、ここで一部の近親女性が挙げられているのは、それ以外の女性が禁じられているというわけではなく(婦人章23も参照)、結婚することを許される最近縁の女性を示しているに過ぎない(前掲書、同頁参照)。 4 現実上、預言者*に自らを差し出した女性は複数に上るが、彼がそれを 受け入れたことは一度もなかったとされる(イブン・カスィール6:444参照)。 5 この「定めたもの」とは、自由民女性は四人まで、奴隷*女性は数の制限なく結婚できること、そして結婚の際には、後見人、婚資金*、証人が条件付けられることであるとされる(ムヤッサル424頁参照)。
あなたは、あなたが望む者を遅らせ、あなたが望む者を自分のもとに引き寄せる¹。また、あなたが(一旦は)避けた者の内、あなたが(後に)欲した者も。あなたにはいかなる罪もない。それ²が、彼女たちが喜んで³、悲しむことはなく、彼女たち全員が、あなたが彼女らに与えたものに満足するのに、より適切なのである。アッラー*は、あなた方の心の中にあることをご存知である。アッラー*はもとより全知者、寛大な*お方なのだから。
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1 これは、自らを差し出した女性や、共に過ごす時間を妻たちの間で配分すること(婦人章128とその訳注も参照。)に関することとされる。一部の学者は、妻たちへの時間の平等な配分は、預言者*にとっての義務ではなかったが、それでも彼は時間を平等に振り分けていた、とする(イブン・カスィール6:446参照)。 2 「それ」とは、その選択のこと(ムヤッサル425頁参照) 。または、自分にとっては義務ではないにも関わらず、預言者*が妻たちに平等に時間を割(さ)いていたこと(イブン・カスィール6:446参照)。 3 この「喜び」については、マルヤム*章26の訳注も参照。
以後、(既に結婚していた妻たちとは別の)女性たち(との結婚)は、あなたに許されないし、彼女らを(離婚して、別の)妻たちと換えることも(許されない)¹。たとえ、彼女ら(妻以外の女性たち)の美しさが、あなたを魅了したとしても。但し、あなたの右手が所有するもの(奴隷*女性)は別である。アッラー*はもとより、全てのことを見守られるお方。
信仰する者たちよ、あなた方に食事へと許可された場合を除き、預言者*の家に入ってはならない¹。(食事の用意できる)その時を、(彼の家の中で)待ってもならない。しかし呼ばれたら入り、食べ終わったら解散するのだ。(預言者*の迷惑になるまで、夢中になって長々と)話に興じることなく。本当にそのことは預言者*を害していたのであり、彼はあなた方に対して羞恥心を抱くのだからーーアッラー*は、真理に対して恥じ入られないがーー。また、あなた方が彼女なら(彼の妻たち)に何らかの物を頼む時には。覆いの向こうから、彼女らに頼むのだ。それがあなたの心と彼女らの心にとって、より清いのである。また、あなた方にはアッラー*の使徒*を害したり、彼の(死)後、その妻たちと結婚したりすることは、絶対に許されない²。本当にそれはもとより、アッラー*の御許でこの上ないこと³なのである。
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1 一説にこのアーヤ*は、ヒジュラ歴*5年暮れの、預言者*とザイナブ・ビント・ジャハシュの婚宴(こんえん)の食事で起きたことに関して下った(イブン・カスィール6:451参照)。 2 アーヤ*6にもある通り、彼女らは信仰者たちの母であり(ムヤッサル425頁参照) 、現世と来世における預言者*ムハンマド*の妻なのである(アッ=サァディー670頁参照)。 3 この上ない罪、ということ(ムヤッサル425頁参照) 。
あなた方が何かを露わにしようと、それを隠そうと、実にアッラー*はもとより、全てのことをご存知のお方。
彼女たち¹にとって、(以下の者たちから、身を覆わなくても)罪はない²:自分たちの父親。自分たちの息子。自分たちの兄弟。自分たちの兄弟の息子。自分たちの姉妹の息子。自分たちの女性。自分たちの右手が所有するもの(奴隷*男性)。アッラー*を畏れ*よ。本当にアッラー*はもとより、全てのことの証人であられるのだから。
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1 預言者*の妻たちと、それ以外のムスリム*の成人*・自由民女性のこと(アッ=シャウカーニー4:394参照)。アーヤ*59も参照。 2 ムスリム*の成人*・自由民女性が身を覆うべきとされる相手については、御光章31とその訳注により詳しく描写されている。また体のどこを覆うべきかについては、同アーヤ*の訳注、および頻出名・用語解説の「アウラ*」を参照。
本当にアッラー*とその天使*たちは、預言者*のために(善きことを)念じる¹。進行する者たちよ、彼のために(善きことを)念じ、平安を祈るのだ²。
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1 アッラー*が預言者*のために「念じる」とは、かれのお傍(そば)に控えている天使*たちのもとで、彼を讃美(さんび)すること。天使*たちが彼のために「念じる」とは、彼を讃美し、彼のために祈願することとされる(ムヤッサル426頁参照)。 2 ムスリム*が預言者*のために「念じる」形式には、様々なものがある。その内の代表的なものとして、アル=ブハーリー4797に収録されたものを参照(前掲書、同頁参照)。また、「平安を祈る」については、家畜章54の訳注を参照。
本当にアッラー*とその使徒*を害する¹者たち、アッラー*は彼らを現世と来世において呪われた²。そしてかれは彼らに、屈辱的な懲罰をご用意されたのだ。
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1 「アッラー*を害する」とは、不信仰、シルク*、かれに対して相応しくない言葉(前掲書、同頁参照)。「アッラー*の使徒*への害」は、彼を害する全ての言行(アル=クルトゥビー14:237-238参照)。 2 「アッラー*の呪い」については、雌牛章88の訳注を参照。
また、信仰者の男たちと信仰者の女たちを、彼らが稼いだことでもないことで害する¹者たち、彼らは確かに大嘘と紛れもない罪を背負い込んだのである。
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1 言ったり、やったりしていない罪のこと(ムヤッサル426頁参照)。
預言者*よ、あなたの妻たちとあなたの娘たち、信仰者たちの女性らに、彼女らの外衣¹の一部を自らの上に垂らすよう、言うのだ。それが、彼女らが認識され²、害されることがないようにするのに、より相応しいのだから。アッラー*はもとより、赦し深いお方、慈愛深い*お方であられる。
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1 この「外衣(ジルバーブ)」は、御光章31にある「スカーフ」よりも大きく、全身を包むもの(アル=クルトゥビー14:243参照)。 2 慎(つつし)み深さと、保身を認識されるということ(ムヤッサル426頁参照)。あるいは、奴隷*女性やふしだらな女性ではなく、自由民女性と認識されること。一説に、マディーナ*の夜には放逸な者たちが出現し、用事のために外出した奴隷*女性らを害することがあった。しかし外衣をまとった女性は自由民と認識され、害されることはなかったのだという(イブン・カスィール6:482参照)。
もしも偽信者*たち、心の中に病がある者たち、マディーナ*で(ムスリム*に対する嘘を)吹聴する者たちが(悪事を)止めなかったのなら、われら*は必ずやあなたを彼ら(の懲罰)へと促そう。それから彼らは僅かな間しか、そこであなたと隣り合って暮らすことはない。
呪われた者たちとなって。彼らはどこにあろうと、(捕虜として)捕らえられ、完膚なきまでにやっつけられるのだ。
過去に滅び去った(偽信)者*たちにおける、アッラー*の摂理(として、かれがお定めになったこと)。そして(預言者*よ、)あなたはアッラー*の摂理に、いかなる変更も見出すことはない。
(使徒*よ、)人々はあなたに、(復活*の)その時について尋ねる¹。言ってやれ。「その知識は、アッラー*の御許にこそある」。そして何があなたに知らせるというのか、その時が近いかもしれないことを?²
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1 ある者はそれを早く起こしてみよ、と言い(家畜章57-58とその訳注も参照)、ある者はそれを嘘とした(アッ=サァディー672頁参照)。 2 「復活の日*の近さ」については、蜜蜂章1、預言者*たち章1の訳注も参照。
本当にアッラー*は、不信仰者*たちを呪われ¹、彼らに烈火をご用意された。
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1 「アッラー*の呪い」については、雌牛章88の訳注を参照。
彼らはそこに、いかなる庇護者も援助者も見出すことなく、永遠に留まる。
業火の中でその顔がひっくり返される日、彼らは(こう)言う。「ああ、私たちがアッラー*に従い、使徒*に従っていたならば!」
そして、彼らは言う。「我らが主*よ、本当に私たちは自分たちの長と有力者たちに従い、彼らは私たちを道に迷わせました。
我らが主*よ、彼らには懲罰の内から倍のものをお与えになり、彼らをこっぴどく呪ってください」。¹
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1 同様の情景の描写として、雌牛章166-167、高壁章38、イブラーヒーム*章21-22、識別章17-19、物語章63、サバア章31-33、40-41も参照。
侵攻する者たちよ、ムーサー*を害した者たちのようになってはならない。アッラー*はムーサー*を、彼らが言ったことから潔白として下さったのだ¹。彼はアッラー*の御許で、栄誉ある者だった。
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1 一説に、ムーサー*は非常に羞恥(しゅうち)心が強く、人に肌を見せることがなかった。それでイスラーイールの子ら*の一部の者たちは、彼の体には欠陥(けっかん)があるのだと主張したが、アッラー*はある時、彼の体には何の欠陥もないことを証明された(アル=ブハーリー3404参照)。
信仰する者たちよ、アッラー*を畏れ*、まっとうな物言い¹をせよ。
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1 「まっとうな物言い」とは、真実に根ざした、嘘のないまっすぐな言葉(ムヤッサル427頁参照)。
(そうすれば)かれはあなた方のため、あなた方の行いを正し下さり、あなた方のためにその罪をお赦し下さろう。アッラー*とその使徒*に従う者は誰でも、確かに(現世と来世において、)偉大な勝利を獲得したのだ。
本当にわれら*は信託¹を、諸天と大地と山々に差し出し(選択させ)た。そしてそれらはそれを請け負うのを拒否して、それ(を遂行できないこと)に怯え、人間がそれを請け負ったのだ。本当に彼は不正*極まりなく、無知この上ない者だったのである²。
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1 この「信託」とは、公私の別なく、アッラー*のご命じになることを行い、禁じられることを避ければ褒美(ほうび)を授かり、それが出来なければ罰を受ける、という信託の事(アッ=サァディー673頁参照)。高壁章172とその訳注も参照。 2 人間は、その弱さ、無知さ、不正*ーアッラー*が成功をお授けになった者には、そうではない者たちもいるがーにも関わらず、信託を請け負った(イブン・カスィール6:489参照)。
(人間がそれを請け負ったのは)アッラー*が偽信者*の男たちと偽信者*の女たち、シルク*の徒の男たちとシルク*の徒の女たちに罰され、またアッラー*が信仰者の男たちと信仰者の女たちの悔悟をお受入れになるため¹。アッラーはもとより、赦し深いお方、慈愛深い*お方である。
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1 人間はこの「信託」に対する態度において、このアーヤ*で言及されている三種に分類される。つまり信託を表面的にのみ実行する偽信者*、それを表面的にも内面的にも実行しないシルク*の徒、そしてそれを表面的にも実行する信仰者である(アッ=サァディー673頁参照)。