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(このクルアーン*は、)偉力ならびなく*、英知あふれる*アッラー*からの啓典の降示。
(使徒*よ、)本当にわれら*はあなたに、真実と共に啓典を下した。ゆえにアッラー*を崇拝*せよ、かれだけに真摯に崇拝*行為を捧げつつ¹。
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1 「かれだけに真摯に崇拝*行為を捧げる」ことについては、婦人章146の訳注を参照。
アッラー*にこそ、純粋な宗教が属するのではないか¹。けれども、かれをよそに庇護者を設ける者たちは、(こう言っている。)「私たちが彼らを崇めるのは、彼らが私たちをアッラー*のお傍へと近づけてくれるために外ならない²」。本当にアッラー*は(復活の日*)、彼ら(信仰者とシルク*の徒)が意見を異にしていたことにおいて、彼らの間をお裁きになる。本当にアッラー*は、噓つきで不信仰この上ない者を、お導きにならないのだ。
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1 アッラー*にこそシルク*とは無縁な、完全な服従を捧げなければならない(ムヤッサル458頁参照)。 2 彼らは、それらの存在が創造もしなければ、糧を与えてくれもしないことを知っていた。ただ、それらが、かれの御許で執り成してくれることを望んでいたのである(アッ=サァディー717頁参照)。
もしアッラー*が、(彼らが思いこんでいるように)子供を設けられることをお望みであったなら、かれがお創りになるものの内から、お望みのものをお選びになったであろう¹。(そのようなこととは無縁な)かれに称え*あれ²。かれは唯一であり*、君臨し給う*アッラーである。
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1 この仮定はそもそも不可能であり、つまりは天使*をアッラー*の娘とし、イーサー*をかれの息子と主張した、シルク*の徒の無知さを露呈(ろてい)させる意味の修辞的表現である(イブン・カスィール7:85参照)。預言者*たち章17、金の装飾章81も参照。 2 雌牛章116の訳注を参照。
かれは諸天と大地を、真理によってお創りになった¹。かれは夜を昼に巻き付け(て覆われ)、昼を夜に巻き付け(覆い)給う²。また、太陽と月を(人間を益する秩序において)仕えさせられた。(その)いずれも、定められた時期(である復活の日*)まで(その軌道を)運行し続ける。かれは偉力ならびない*お方、赦し深いお方ではないか。
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1 「真理によって・・・」については、イムラーン家章191「我らが主よ、あなたは・・・」の訳注も参照。 2 イムラーン家章27「夜を昼の中にお入れになり・・・」の訳注も参照。
かれはあなた方を、一人の人間(アーダム*)からお創りになり、そしてそれ(アーダム*)から、彼の妻をお創りになった。また、かれはあなた方のために、家畜の内から八頭¹を下した。かれはあなた方を、あなた方の母親の胎内に創造の後に創造を重ねつつ、三つの闇²においてお創りになる。そのお方がアッラー*、あなた方の主*、かれにこそ王権は属する。かれの外に、崇拝*されるべきいかなるものもない。ならば一体、どうしてあなた方は(かれの崇拝*から)逸らされるのか?
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1 ラクダ、牛、羊、山羊の雌雄(しゆう)のこと(ムヤッサル459頁参照)。 家畜章143-144も参照。 2 「三つの闇」とは、お腹、子宮、胎盤(たいばん)のこととされる(前掲書、同頁参照)。
(人々よ、)もしあなた方が不信仰に陥っても、実にアッラーはあなた方(に対する必要)などから、満ち足りた*お方。また、かれはその僕たちに不信仰をお喜びにはならない。そして、もしあなた方が(かれの恩恵に)感謝するならば、かれはあなた方にそれをお喜びになる。(罪の)重荷を背負う者は、他の者(が犯した罪)の重荷まで背負うことはない。それからあなた方の主にこそ、(復活の日*の)あなた方の帰り所はあり、かれはあなた方が行っていたことについて、あなた方に告げ聞かせ給う。本当にかれは、胸の内をご存知のお方なのだから。
害悪¹が人に降りかかれば、彼は自分の主*に(悔悟して)立ち返りつつ、祈る。それからかれ(アッラー*)が(その害悪を取り除いてやり、)かれの御許からの恩恵を彼にお恵みになれば、かれは以前、自分がかれに祈っていたことを忘れ、アッラー*に同位者を設け(て崇拝*し)、かれの道から(他者を)迷わせてしまう。(使徒*よ、)言うのだ。「あなたの不信仰を、少しばかり楽しんでいよ。本当のあなたは(死後)、業火の仲間となるのだから」。
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1 「害悪」とは、試練、苦境、病気などのこと(ムヤッサル459頁参照)。
(そのような不信仰者*がよいのか、)それとも来世(の懲罰)を用心し、自分の主*のご慈悲を望みつつ、夜の刻にサジダ*し、起立(しつつ礼拝)する従順な者か?(使徒*よ、)言ってやれ。「一体、(自分の主*と宗教を)知る者たちと、知らない者たちは同等か?本当に教訓を得るのは、澄んだ理性の持ち主だけである」。
(使徒*よ、われがこう言っている、と)言うのだ。「信仰するわが僕たちよ、あなた方の主を畏れ*よ。この現世で善を尽くす者¹には、善きもの²がある。そしてアッラー*の大地は広大なのだ³。本当に忍耐*する者たちは、その褒美を際限なく全うされる」。
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1 「善を尽くす者」については、蜜蜂章128の訳注を参照。 2 この「善きもの」とは、来世では天国、現世では健康、糧、勝利などのこと(ムヤッサル459頁参照)。 3 つまり祖国で「善を尽くす」ことを全う出来ないのであれば、それができるところへと移住せよ、ということ(アル=バイダーウィー5:61参照)。婦人章97、蜘蛛章56も参照。
(使徒*よ、)言え。「本当に私(と私の信者)は、アッラー*を崇拝*するよう命じられた。かれだけに真摯に崇拝*行為を捧げつつ¹。
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1 「かれだけに真摯に崇拝*行為を捧げる」ことについては、婦人章146の訳注を参照。
そして(自分の共同体において)、服従する者(ムスリム*)たちの先駆けとなるよう、命じられたのだ」。
(使徒*よ、)言うのだ。「本当に私は、もし我が主*に逆らったりしたら、偉大な(復活の)日*の懲罰を怖れる」。
(使徒*よ、)言え。「私はアッラー*をこそ、崇拝*する。かれだけに真摯に崇拝*行為をを捧げつつ¹。
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1「かれだけに真摯に崇拝*行為を捧げる」ことについては、婦人章146の訳注を参照。
ならば(シルク*の徒よ)、あなた方が望んだ、かれ以外のものを崇めるがよい¹」。(使徒*よ、)言ってやれ「本当に損失者とは、(現世と不信仰への誘惑によって)、復活の日*に自分自身とその家族を損ねる者たち²のこと。それこそは紛れもない損失ではないか」。
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1 これはシルク*の徒への、警告的な意味合い(ムヤッサル460頁参照)。 2 現世へと誘惑し、信仰から迷わせることによって損ねること(前掲書、同頁参照)。
彼らには(復活の日*、)その上から(何重もの)業火の層があり、その下からも(同様の)層がある。アッラー*はそれによって、その僕たちを怖れさせる。わが僕たちよ、ならばわれを畏れる*のだ。
ターグート*を崇めることを避け、アッラー*へと(悔悟して不断に)立ち返る者たち、彼らにこそは吉報¹がある。ゆえに、わが僕たちに吉報を伝えよ。
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1 この「吉報」とは、現世では讃美され、アッラー*の成功へと導かれること。そして来世ではアッラー*のお喜びと、天国における永遠の安寧(あんねい)を得ること(前掲書、同頁参照)。
(彼らは)言葉を聞き、その内の最善のものに従う¹者たち。それらの者たちは、アッラー*が導かれた者たちであり、それらの者たちこそは、澄んだ理性の持ち主なのだ。
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1 「言葉を聞き、その内の最善のものに従う」の解釈には、「クルアーン*とそれ以外のものを聞いた後、クルアーン*に従う」「善いことと悪いことを聞けば、善いことだけを話し、悪いことからは口を閉ざす」「クルアーン*と預言者*の言葉を聞けば、その内の明確なものに従う(イムラーン家章7とその訳注を参照)」など、諸説ある(アル=クルトゥビー15:244参照)。
一体(逸脱と頑迷さの中にあり続けることで、)懲罰(という定め)の言葉がその身に確定した者が、(使徒*よ、あなたによって導かれよう)か?一体地獄の中にある者を、あなたが救い出せるというのか?
しかし自分たちの主*を畏れた*者たち、彼らには(天国で)高き住まいがある。その上には、(幾重にも重なって)建てられた高き住まいがあり、その下からは河川が流れているのだ。(アッラー*はそれを、実現する)アッラー*のお約束(として、約束された)。アッラー*はそのお約束を、破り給わない。
(使徒*よ、)一体あなたはアッラー*が天から(雨)水をお降らしになり、それを噴泉として(湧き出ることになる)大地にお入れになったのを、見ないのか?それからかれは、それ(水)によって異なる色の作物を生育させるが、やがてそれは枯れてしまい、あなたはそれが黄色くなるのを目にする。それからかれは、それを木っ端微塵にしてしまうのだ。本当にそこにはまさしく、澄んだ理性の持ち主への教訓がある。
一体、アッラー*がその胸を服従(イスラーム*)へと広げられ、その主*からの(お導きという)光の上にある者が(、そうでない者と同様)か?その心がアッラー*の教訓に対し、硬くなってしまった者たちに災いあれ。それらの者たちは、明らかな迷いの中にあるのだから。
アッラー*は話の内で最善のもの、つまり(その内容が互いに)似通い、反復する¹啓典(クルアーン*)を下された。その主*を畏れる*者たちの皮膚はそれ²によって逆立ち、それから彼らの皮膚と心は、アッラー*の(吉報の)想念へと和らぐ³。それは、かれがそれによって、かれがお望みの者を導かれるアッラー*のお導き。そして、アッラー*が(その不信仰と頑迷さゆえに)迷わせ給う者には、いかなる導き手もないのだ。
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1 「似通う」とは、各アーヤ*が、その美しさ、完璧さ、矛盾のなさにおいて、互いに似通っていること。また「反復する」とは、物語、法規定、照明、根拠などがくり返し出現し、かつ、どれだけ沢山読んでも飽(あ)きが来ることもなく、くり返し読まれるものであることを指す(ムヤッサル461頁参照)。 2 この「それ」とは、クルアーン*に含まれる警告のこと(前掲書、同頁参照)。 3 アッラー*の懲罰への恐怖ゆえに鳥肌が立つが、彼らの皮膚と心は、その後、アッラー*の褒美への希望によって和らぐ(アッ=ラーズィー5:450-451参照)。戦利品*章2、雷鳴章28も参照。
一体、復活の日*、(自らの不信仰と迷いゆえ、地獄に放り込まれて)自分の顔で忌まわしい懲罰から自らを守る(はめになる)者が(、導かれて天国に入る者と同等)か?¹不正*者たちには、(こう)言われるのだ。「あなた方が(現世で)稼いでいたもの²(ゆえの罰)を味わえ」。
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1 このアーヤ*の解釈には、「顔から逆様に地獄を引きずられる」「顔からそこに放り込まれる」「手を縛られた状態で、首に巨大な燐(リン)の塊をつけられ、燃やされる」といった諸説がある(アル=バガウィー4:87参照)。 2 これは、アッラー*に対する不服従のこと(ムヤッサル461頁参照)。
彼ら以前の者たちも、(その使徒*たちを)噓つき呼ばわりした。それで懲罰は、彼らが気付きもしない所から、彼らのもとに到来したのである。
こうしてアッラー*は彼らに、現世の生活における屈辱を味わわせられた。そして来世の懲罰こそは、より甚大なのである。もし彼らが、(そのことを)知っていたならば。
われら*は確かに人々に対し、彼らが教訓を受けるようにと、このクルアーン*の中であらゆる譬えを挙げた。
彼らが(アッラー*を)畏れる*ようにと、歪みのないアラビア語のクルアーン*として。
アッラー*は、互いに確執する複数の共同(所有)者がいる(奴隷*の)男と、一人の男(主人)に従順な(奴隷*の)男の譬えを挙げられた¹。一体、彼ら二人は譬えとして、同等だろうか?アッラー*にこそ全ての称賛*あれ。いや、彼らの大半は知らないのである。
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1 方針の違う複数の主人に仕えなければならず、彼ら全員を満足させようとして困惑する者が、困惑と疑念の中にあるシルク*の徒にたとえられ、方針が明白なただ一人の主人に仕える者が、安らぎと落ち着きの中にある信仰者にたとえられている(ムヤッサル461頁参照)。
(使徒*よ、)実にあなたは死にゆく者であり、本当に彼らも死にゆく者たちなのだ。
それから本当にあなた方は復活の日*、あなた方の主*の御許で、議論し合(い、アッラー*はあなた方を正義によって裁き給)う。
アッラー*に対して嘘をつき、真実が自分のもとに到来した時に嘘呼ばわりした者よりも、ひどい不正*者があろうか?一体、地獄にこそ、不信仰者*たちの住まいがあるのではないか?
真実をもたらし、それを確証した者¹、それらの者たちこそは敬虔*な者たち。
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1 これらの者たちの筆頭が預言者*であり、その信徒たちである(ムヤッサル461頁参照)。ほかにも、「真実をもたらした」のはジブリール*で「それを確証した」のが預言者*であるとか、「真実」とはシャハーダ*の言葉で「それを確証した」のが預言者*である、といった解釈もある(イブン・カスィール7:99参照)。
彼らには、その主*の御許において、彼らの望むものがある。それは善を尽くす者¹たちへの褒美。
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1 「善を尽くす者」については蜜蜂章128の訳注を参照。
(それは)アッラー*が、彼らが(現世で)行った最悪のもの¹を彼らのために帳消しにされ、彼らが(そこで)行っていた最善のもので、彼らにその褒美をお報いになるからである。
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1 罪が「最悪のもの」と表現されているのは、最悪の罪が方面(ほうめん)されるのであれば、それ以外のものは尚更である、という強調の意味。あるいは、彼ら「善を尽くす者たち」にとっては、小さな罪も最悪なものと位置づけられていたことを表す(アル=バイダーウィー5:67参照)。
一体アッラー*だけで、その僕(ムハンマド*の守護)には十分なのではないか?(使徒*よ、)彼ら(シルク*の徒)は、かれ(アッラー*)以外の者たちによって、あなたを怖がらせる。アッラー*が迷わせ給う者には、いかなる導き手もないのだ。
そしてアッラー*がお導きになる者、彼にはいかなる迷わし手もいない。一体アッラー*は偉力ならびない*お方、報復の主ではないのか?
(使徒*よ、)もしあなたが彼ら(シルク*の徒)に、「諸天と大地を作ったのは誰か?」と尋ねたならば、彼らはきっと(こう)言ったであろう。「アッラー*である」。言ってやれ。「では言ってみよ。あなた方はアッラー*をよそに、何を祈っているのか?もしアッラー*が私に何らかの害をお望みになったら、一体それらはかれの(お望みになった)害を、除去してくれるというのか?それとも、かれが私にご慈悲をお望みになったら、それらがかれのご慈悲を押し留める(ことが出来る)とでも?」言うのだ。「アッラー*だけで、私には十分。(何かを誰かに)委ねる者には、かれだけに(全てを)委ねさせよ*」。
(使徒*よ、)言え。「我が民よ、あなた方は自分たちのやり方で(出来る限りのことを)行うがよい。実に私も、(自分のやり方で)行おう。あなた方はやがて、(誰に罰が下るかを)知ることになるだろうから」。
(現世で)懲罰が訪れる者、かれ(アッラー*)はその者たちを辱しめられる。そして(来世では)彼らの上に、永劫の懲罰が降りかかるのだ。
(使徒*よ、)本当にわれら*あなたに、人々への啓典(クルアーン*)を真理と共に下した。それで導かれた者は、自分自身のため(に導かれたの)であり、また迷った者は、自分を害するために迷うだけ。そしてあなたは、彼らに対する代理人などではない。
アッラー*は魂を、その死の折にお召しになる。また、その眠りにおいて死ななかったもの(魂)も。そしてかれは、死を決定されたものを(そのまま)留められ、別のものは定められた期限まで放たれ(、その肉体へとお戻しにな)る¹。本当にその中にはまさしく、熟考する民への御徴²があるのだ。
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1 このアーヤ*の意味については、家畜章60とその訳注を参照。 2 この「御徴」は、アッラー*の御力を示す証拠のこと(ムヤッサル463頁参照)。
いや、彼らはアッラー*をよそに、執り成し手を設けたのか?(使徒*よ、)言ってやれ。「一体、彼らは何一つ所有してもいなければ、(あなた方の崇拝*も)弁えることがないというのに、(そうするの)か?」
言うのだ。「アッラー*にこそ、全ての執り成しが属する¹。かれにこそ、諸天と大地の王権は属するのだ。それから(復活の日*、)かれの御許にこそ、あなた方は戻されるのである」。
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1 復活の日*の「執り成し」については雌牛章48、マルヤム*章87、ター・ハー章109とその訳注を参照。
また、アッラー*だけ(を崇拝*すること)が言及されれば、来世を信じない者たちの心は嫌悪する。そして彼以外の者たち(への崇拝*)が言及されれば、どうであろうか、彼らは喜ぶのだ。
言え。「諸天と大地の創成者*、不可視の世界*も現象界¹もご存知のアッラー*よ、あなたは(復活の日*、)あなたの僕たちの間を、彼らが(あなたについて)意見を異にしていたことにおいて、お裁きになります」。
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1 「現象界」については、家畜章73の訳注を参照。
もし、不正*を働いた者たち(シルク*の徒)に大地にあるもの全てと、それと一緒に(別の)同様のものがあったとしたら、復活の日、それで忌まわしい懲罰を償ったであろう(が、それは受け入れられないのだ)。そしてアッラー*の御許から、彼らに、自分たちが(現世で)予想もしなかったことが出現する。
また、彼らには(その日、現世で)自分たちが稼いだ悪(の報い)が現れる。そして自分たちが嘲笑していたもの(懲罰)が、彼らを包囲するのである。
また人間は、害悪が降りかかれば、われら*に(その除去を)祈る。それからわれら*が、われら*のもとからの恩恵を彼に恵んでやれば、(こう)言うのだ。「私は本当に、自分にある知識ゆえに、これを授けられたのだ¹」。いや、それは試練²である。しかし彼らの大半は、(そのことを)知らない。
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1 この意味については、物語章78の訳注を参照。 2 恩恵に対して感謝深い者と、恩知らずな者を選別する「試練」のこと(ムヤッサル464頁参照)。
彼ら以前の(不信仰)者*たちも確かに、そう言ったのだ。そして彼らが稼いでいたもの¹は、(懲罰が訪れた時、)彼らを益することがなかったのである。
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1 財産や子供などのこと(前掲書、同頁参照)。
こうして彼らに、彼らが稼いだ悪(の罰)が襲いかかったのだ。そしてそれらの者(マッカ*の民)の内、不正*を働いた者たちには、自分たちが稼いだ悪が襲いかかるだろう。そして彼らは、(アッラー*から)逃れられる者などではない。
一体、彼らはアッラー*がその僕たちの内、かれがお望みの者に糧を豊富に与えられ、また控えられることを知らなかったのか?¹本当にその中にはまさしく、信仰する民への御徴がある。
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1 物語章82、サバア章36、暁章15-16とその訳注も参照。
(使徒*よ、われがこう言っている、と言え。)「自分自身に対し、(罪という重荷を)背負いに背負った、わが僕たちよ。アッラー*のご慈悲に絶望するのではない。本当にアッラー*は、罪を全てお赦しになるのだから。本当にかれこそは、赦し深いお方、慈愛深い*お方なのだぞ。¹
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1 このアーヤ*は。殺人や姦通などを散々犯した挙げ句、預言者*のもとにやって来て「あなたが語り、招いているものは素晴らしい。私たちが犯したことの償(つぐな)いについて、教えて下さい。」と尋ねた、シルク*の徒らに関して下ったものとされる(アル=ブハーリー4810参照)。
また、あなた方に懲罰が訪れる前に、あなた方の主*に(悔悟して)立ち返り、かれに服従(イスラーム*)せよ。(懲罰が訪れたら、あなた方は罰され、)そこから助けられることはなくなってしまうのだ。
そして、あなた方が気付かぬまま、懲罰があなた方のもとに突然やってくる前に、あなた方の主*から自分たちに下された最善のもの(クルアーン*)に従え。
人が、『ああ、私が(現世で)、アッラー*のことにおいていい加減だったことゆえの、我が悲痛よ!私はまさしく、嘲笑者¹の類いだったのだ』と言うようにならないために。
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1 アッラー、クルアーン、使徒、信仰者たちを「嘲笑」する者のこと(ムヤッサル464頁参照)。
または、『アッラー*が私のことを導いて下さっていたら、私は敬虔*な者たちの仲間となっていたのに』とか、
あるいは(復活の日*)、懲罰を目の当たりにする際に、『もし、私に(現世へと)戻ることが出来て、善を尽くす者¹たちの一人となることが出来たなら』とか、言わないようにするために。
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1 「善を尽くす者」については、蜜蜂章128の訳注を参照。 1 アッラー*にとってふさわしくないことを言ったり、シルク*を犯していたりした者のこと(ムヤッサル465頁参照)。 1 「顔が黒ずむ」ことに関しては、イムラーン家章106の訳注を参照。
いや、(真理を示す)わが御徴は確かに、あなたのもとに到来したのだ。そしてあなたはそれを嘘呼ばわりし、(その受容に対し)高慢で、不信仰者*の一人だったのだ」。
復活の日*、あなたはアッラー*に対して嘘をついた者¹たちの顔が黒ずむ²のを見る。一体、地獄にこそ、(アッラー*に対して)高慢だった者たちの住まいがあるのではないか?
そしてアッラー*は敬虔*だった者たちを、その勝利によって(地獄から)お救いになる。彼らには忌まわしいことが降りかかることもないし、(現世でやり残したことについて)悲しむこともない。
アッラー*は全てのものの創造主で、かれは全てのことを請け負われる*お方であられる。
かれにこそ、諸天と大地の(宝庫の)鍵は属するのだ。そしてアッラー*の御徴を否定する者たち、それらの者たちこそは損失者である。
(使徒*よ、)言ってやれ。「あなた方は、我がアッラー*以外のものを崇めるよう命じるのか?無知な者たちよ」。
(使徒*よ、)あなたと、あなた以前の者(使徒*)たちには、確かに(こう)啓示されたのである。「もしあなたがシルク*を犯したならば、あなたの行いは必ずや台無しとなるのであり、あなたは必ずや損失者の類いとなるのだ」。
いや、(預言者*よ、)あなたはアッラー*をこそ崇拝*せよ。そして(アッラー*の恩恵に)感謝深い者の一人となるのだ。
彼ら(シルク*の徒)は、アッラー*を真に敬わなかった。そして復活の日*、大地は全てかれの一掴みの中にあり、諸天はかれの右手で折りたたまれた状態となる¹。アッラー*に称え*あれ、かれは彼らの言うようなこと(シルク*)から(無縁で)、遥か高遠なお方であられる。
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1 同様のアーヤ*として、預言者*たち章104も参照。
そして角笛に吹き込まれ¹、諸天にいる者と大地にいる者は(皆)、アッラー*がお望みになった者²以外、卒倒(して死亡)する。それから、そこ(角笛)にもう一回吹き込まれると、どうであろう、彼らは立ち上がって(自分たちの処遇を)見守る者たちとなる。
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1 これは一回目の吹き込みのこと(ムヤッサル466頁参照)。家畜章73の訳注も参照。 2 これが誰のことであるかという解釈には、「殉教者たち」「ジブリール*などの一部の天使*たち」「それ以前に既に死んでしまった者たち」などの諸説がある(アル=クルトゥビー15:279-280参照)。
また、大地はその主*の御光によって輝き、帳簿が置かれ¹、預言者*たちと証人たちが連れて来られる²。そして不正*を受けることなく、彼らの間が真理によって裁かれるのだ。
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1 天使*たちによって、各人の行いの帳簿が広げられる(ムヤッサル466頁参照)。高壁章8の訳注と、洞窟章49も参照。 2 雌牛章143、婦人章41とその訳注も参照。
また全ての者は、自分が行ったこと(の報い)を全うされる。かれ(アッラー*)は、彼らが(現世で)することを、最もよくご存知なのだ。
そして不信仰だった者*たちは、集団で地獄に引き連れて来られる。やがて彼らがそこにやって来ると、その門が開けられ、門番は言う。「一体あなた方のもとには、あなた方に自分たちの主*の御徴を読誦し、この日の拝謁を警告する、あなた方の内からの使徒*たちは訪れなかったのか?」彼らは言う。「えぇ(、確かに訪れました)」。しかし懲罰の御言葉¹が、不信仰者*たちには確定したのだ。
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1 この「御言葉」とは一説に、アッ=サジダ*章13にある言葉(アル=クルトゥビー15:284参照)。
(不信仰者*たちには、こう)言われる。「あなた方は、地獄の門に入れ。そこに永遠に。(信仰に対して)高慢な者たちの住まいは、何と醜悪なことか」。
また、自分たちの主*を畏れ*た者たちは、集団で天国へと引き連れて来られる。やがて彼らがそこにやって来ると、その門が開けられ、門番は彼らに言う。「あなた方に平安を¹。あなた方は、素晴らしい状態となった²。ならば、永遠にそこに入るがよい」。
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1 「あなた方に平安を」については、雷鳴章24の訳注も参照。 2 現世における行いと言葉、努力が素晴らしいものだったため、その報いも素晴らしいものとなった(イブン・カスィール7:122参照)。
そして、彼ら(信仰者たち)は言う。「そのお約束を私たちに実現され、私たちに(天国の)地を引き継がせて下さった¹お方に、全ての称賛*あれ。私たちは天国で望む所に住むことができます。(アッラー*への服従に)勤しむ者たちの褒美は、何と素晴らしいことでしょう」。
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1 「天国の地を引き継がせる」という表現については、マルヤム*章63の訳注を参照。
また(預言者*よ、)あなたは天使*たちが、その主*の称賛*と共に(かれを)称え*ながら、御座¹のまわりを囲むのを見る。そして彼らの間は真理によって裁かれ、(こう)言われるのだ。「全創造物の主*アッラー*に、全ての称賛*あれ」。²
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1 「御座」に関しては、高壁章54の訳注を参照。 2 その採決と公正さについて、全創造物がかれを称賛する(イブン・カスィール7:125参照)。