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本当にわれら*は、ヌーフ*をその民に遣わし(て言っ)た。「あなたの民に警告せよ。彼らに、(その信仰ゆえの)痛ましい懲罰が到来する前に」。
彼(ヌーフ*)は言った。「我が民よ、本当に私は、あなた方への明白なる警告者¹なのだ。
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1 アッラー*に逆らえば、かれの懲罰があなた方に降りかかる、と「警告」する者(ムヤッサル570頁参照)。
アッラー*(だけ)を崇拝*し、かれを畏れ*、私に従え。
(そうすれば、)かれはあなた方に、あなた方の罪をお赦し下さり、(罰することなく、)あなた方に定められた期限¹までの猶予を与えて下さろう。本当に、アッラー*の期限が到来したら、それは(絶対に)猶予されることがないのだ。あなた方が(そのことを)知っていたのなら(、かれへの信仰と服従へと急いだであろうに)」。
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1 アッラー*がお決めになった、現世での滞在「期限」のこと(アッ=サアディー888頁参照)。
彼(ヌーフ*)は言った。「我が主*よ、本当に私は我が民を、夜に昼に、(あなたへの信仰へと)招きました。
そして(彼らに対する)私の招きは、彼らの逃亡に拍車をかけただけでした。
また本当に、あなたが彼ら(の罪)をお赦し下さるよう、私が彼らを(あなたへの信仰へと)招くたび、彼らは(それを聞くまいとして)その指を自分たちの耳にあて、(私を見まいとして)衣服で身を覆い、(信仰を受け入れることに対して)ひふどく驕り高ぶりました。
それから本当に私は、彼らを大っぴらに(信仰へと)招き、
それから本当に私は、(ある時は)彼らに対して(布教を)公然と行い、(またある時には)彼らに対して(布教を)そっと内密に行いました。
また、私は(民に)言いました。『あなた方の主*に、(罪の)赦しを乞い(、不信仰から悔悟し)なさい。本当にかれは、赦し深いお方なのだから。
(そうすれば、)かれは、あなた方の上に豊かな雨をお送りになり、
あなた方に財産と子供を増やされ、あなた方のために農園を創られ、あなた方のために河川をお創りになろう。
(民よ、)あなた方がアッラー*の偉大さを怖れないのは、どういうことか?¹
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1 「アッラー*に褒美を望まず、その懲罰を恐れないのか?」「アッラー*の偉大さを知らないのか?」「アッラー*に(信仰することによる善い)結末を望まないのか?」などといった解釈もある(アル=クルトゥビー18:303参照)。
かれは確かに、あなた方を階段的にお創りになった¹というのに。
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1 関連して、巡礼*章5、信仰者たち章14も参照。
一体あなた方は、いかにしてアッラー*が、組み合わさった¹七層の天をお創りになったのか、見なかったのか?
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1 「組み合わさった」については、王権章3の訳注を参照。
また、かれが月をそこにおける光とされ、太陽を煌々たる灯火とされたのを?
アッラー*は、あなた方(の先祖アーダム*)を確かに大地から芽生え¹させられ、
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1 アーダム*が大地から出現し、そこから組成(そせい)されたことを強調すべく、「創造」が「芽生え」に譬(たと)えられている(アル=バイダーウィー5:394参照)。
それから、あなた方を(その死後に)そこへとお戻しになり、(復活の日*には)あなた方を必ずや(そこから)お出しになる。
またアッラー*は、あなた方のために大地を敷物(のように平坦なもの)とされた。
(それは、)あなた方がそこで、広々とした道々を進むためである」。
ヌーフ*は言った。「我が主*よ、本当に彼ら(民の内の弱者たち)は私に逆らい、その財産も子供も自らに損失しか上乗せしない者に従ってしまいました。¹
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1 つまり、彼らの内の弱い者たちは、財産や子供を沢山持っている、(正しい道から)迷った指導者たちに従ってしまった。そして彼らの財産も子供も、彼らには現世での迷いと、来世における懲罰を上乗せする原因でしかなかった(ムヤッサル571頁参照)。 戦利品*章28の訳注も参照。
彼らは(弱者たちに対して、)途方もない策謀¹を企んだのです。
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1 この「策謀」の解釈には、「ヌーフ*の殺害を促(うなが)したこと」「現世的な楽しみを誇大(こだい)視させたこと」「不信仰」「次のアーヤ*で言及されていること」といった諸説がある(アル=クルトゥビー18:307参照)。
また、彼らは(弱者たちに)言いました。『あなた方は絶対に、(アッラー*だけを崇拝*することで、)あなた方の神々を捨て去ってはならないぞ。そして絶対に、ワッド、スワーゥ、ヤグース、ヤウーク、ナスル¹を捨て去ってはならない』。
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1 これらの名称はいずれも、彼らがアッラー*をよそに崇めていた偶像の名前。そもそもは正しい人物が死んだ後、人々が彼らを思い出して崇拝*行為に励むべく作った像だったが、時間の経過とシャイターン*の策略により、それら自体を崇めるようになってしまっていた(ムヤッサル571頁参照)。
彼らは確かに、多くの者たちを迷い去らせました」。(それから、ヌーフ*は言った。)「(我が主*よ、)不正*者たちには迷いの外、何も上乗せしないで下さい」。¹
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1 ヌーフ*は、彼らがもう信じないことをアッラー*から知らされた後、この祈願の言葉を言った(アル=バガウィー5:158参照)。
彼らは(不信仰への固執という)その過ちゆえ、(洪水で)溺れさせられ¹、業火に入れられた。そして彼らはアッラー*とは別の、自分たちのための援助者たちを見出すこともなかった。
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1 この出来事の描写は、フード*章40-48に詳しい。
また、ヌーフ*は言った¹。「我が主*よ、不信仰者*で動き回る者²は誰一人、地上に残しておかないで下さい。
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1 この言葉については、アーヤ*24の訳注を参照。 2 あるいは「家に居住する者」という意味(前掲書、同頁参照)。
本当にもし、あなたが彼らを残しておかれるなら、彼らはあなたの(信仰者である)僕たちを迷わせ、彼らは放逸で不信仰の激しい者(となる子孫)しか生まないでしょうから。
我が主*よ、私と我が両親、信仰者として家に入った者¹、信仰者の男たちと信仰者の女たちを、お赦し下さい。そして不正*者たちには、現世と来世における)滅亡以外の何も上乗せしないで下さい」。
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1 ヌーフ*の両親は、信仰者だった。また「我が家」の解釈には、ほかにも「私のマスジド*」「私の船」といった諸説もある(アル=クルトゥビー18:313-314参照)。