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1 「潤沢(カウサル)」とは、そもそも「沢山の善きもの」という意味。そしてその一つが、さと幅 は一ヶ月の旅程、水は乳より白く、蜜より甘く、水を飲むための杯はその数の多さと輝きゆえに星空のようで、それを一口飲めば永遠に喉(のど)が渇(かわ)くことはない、とされる(アッ=サアディー935頁参照)。
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1 これは、アッラー*以外のものにサジダ*し、アッラー*以外の名において家畜を屠っていたシルク*の徒と、正反対のこと。家畜章121、162-163も参照(イブン・カスィール8:503参照)。また、これは特に「イード*・アル=アドハー(犠牲祭)の日、礼拝をしてから犠牲を屠る こと」を示しているのだ、とも言われる(アル=クルトゥビー20:218ー219参照)。尚、ここで「屠れ」という訳をあてたアラビア語は「ナフル」で、主にラクダに対して行われる」「首の付け根を刃物で突き刺す」屠殺法。ただし、このアーヤ*の意味には、それ以外の屠殺法による屠殺も含まれる(アッ=シャンキーティー9:130参照)。
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1 「断ち切られた者(アブタル)」とは語源的に、男児がいない者、尻尾(しっぽ)のない家畜のことで、それが転じて、「その後に善きものが残らないような全てのこと」を指す言葉(アル=クルトゥビー20:223参照)。マッカ*の不信仰者*らは、預言者*に「死んでしまえば、その後に語り継がれることもない者」「男児が夭折(ようせつ)したため、跡継(あとつ)ぎのない者」などと悪口を言ったものだった(イブン・カスィール8:504ー505参照)。しかし実際のところ、そうなるのは彼ら預言者*の敵なのであり、預言者*はといえば、その子孫も名声も徳も復活の日*まで続くのである(アル=バイダーウィー5:537参照)。