ترجمة سورة النّور

الترجمة اليابانية - سعيد ساتو
ترجمة معاني سورة النّور باللغة اليابانية من كتاب الترجمة اليابانية - سعيد ساتو .

(これは、)われら*が下し、それ(に沿った行い)を義務づけ、あなた方が教訓を得るようにと、そこにおいて明白な御徴を下した、一つのスーラ*である。
(非ムフサン*である)姦通した女性と、姦通した男性、彼らはいずれも百回の鞭打ちに処せ¹。また、あなた方がアッラー*の宗教において、彼らへの憐みに流され(、刑罰の実施を放棄し)てしまうようではならない。もし、あなた方がアッラー*と最後の日*を信じているのなら、である。そして二人の懲罰(の場)には、信仰者たちの一団を立ち合わせよ。
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1 姦通罪についての詳細は、婦人章15とその訳注を参照。
姦通した男性は、姦通した女性かシルク*の徒の女性としか、結婚しない。また姦通した女性は、姦通した男性かシルク*の徒の男性しか彼女と結婚しない¹。そしてそれは信仰者にとって、禁じられた²のである。
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1 姦通者は、自分と同様の身持ちにある者、あるいは復活も清算も信じず、アッラー*のご命令にも従わないシルク*の徒としか結婚(あるいは姦通)しない、ということ。姦通者は、そもそもアッラー*とその使徒*の決まりを守らないシルク*の徒であるか、あるいはムスリム*ではあっても、「信仰者」という名には相応(ふさわ)しくない罪深い者であるかの、いずれかである(アッ=サァディー561頁参照)。また、このアーヤ*の「結婚(二カーフ)」が、契約としての結婚ではなく、単なる性的関係のことを指す、という説もある(アッ=タバリー7:5983、イブン・カスィール6:9参照)。 2 このアーヤ*の「結婚」を、文字通り契約上の結婚とするならば、一説に「姦通した者との結婚の禁止」はアーヤ*32によって取り消された(アル=クルトゥビー12:169参照)。
ムフサンの女性¹たちを(姦通で)咎めておきながら、その後に四名の証人²を連れて来ない者たち、彼らは八十回の鞭打ち³に処せ。そして彼らからは(その後)一切、証言を受け入れてはならない。それらの者たちこそは、放逸な者たちなのである。
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1 ここにはムフサン*の男性も含まれるというのが、学者間の見解の一致したところ(前掲書12:172参照)。 2 「四名の証人」については、婦人章15の訳注を参照。 3 これが非ムフサンの場合、統治者は根拠のない訴えをした者を裁量形に処すことが出来る(クウェイト法学大全33:25参照)。
但し、その後に悔悟し、(行いを)正した者たちは別であ(り、アッラー*は彼らをお赦しにな)る¹。本当にアッラー*は赦し深いお方、慈愛深い*お方なのだから。
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1 自分の訴えを嘘であると認め、悔悟し、行いを正せば、証言は受け入れられ、「放逸さ」という形容で表されることはなくなる(アッ=サァディー561頁参照)。但し、ハナフィー学派*では悔悟の後も、証言は受け入れられないとされる(イブン・カスィール6:14参照)。
また、彼ら自身の外には彼らにとっての証人がいないのに、自分たちの妻を(姦通で)咎める者たち、彼ら各人の証言は、本当に自分が(その主張において)まさしく正直者の一人であるということを、アッラー*に誓って四回証言¹すること。
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1 四回の証言には、四人分の証言、という意味合いが含まれているとされる(アッ=サァディー562頁参照)。尚、この証言はイスラーム*法廷の場で行わなければならない(イブン・カスィール6:14参照)。
そして五回目(の証言)は、もし彼が嘘つきの類いであったなら、自分自身にアッラー*の呪いあれ、と(いう祈願)。
また、彼女(夫から訴えられた妻)は、本当に彼(夫)がまさしく嘘つきの類いであるということを四回、アッラー*に誓って証言することで、自分から懲罰を防ぐことが出来る。
そして、もし彼が正直者の類いであったなら、彼女自身にアッラー*のお怒りあれ、と五回目に(祈願することで)。¹
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1 もし妻が夫の証言に対し、この証言で対抗しなければ、離婚が決定し、妻の姦通罪が確定するというのが大方の学者の意見(前掲書、同頁参照)。しかし両者とも証言を終えたら、いずれの刑罰も確定しないまま、離婚する流れとなる(ムヤッサル350頁参照)。そして両者は、二度と再婚することが出来ない、というのが大半の学者の見解(アル=クルトゥビー12:194参照)。ちなみにこのアーヤ*は、自分の妻の姦通を目の当たりにしたが、それ以外に何の証拠も証人もなかったため、大きな困惑に直面した男に関して下ったとされる(アル=ブハーリー4745、4747参照)。
そしてもし、あなた方に対するアッラー*のご恩寵とそのご慈悲がなかったならば、また、アッラー*がよく悔悟をお受け入れになる*お方、英知あふれる*お方でなかったのであれば(、あなた方は罪を庇われることもなく、現世で罰されていたのだ)。
本当にでっち上げ¹をもたらしたのは、あなた方の内の一団²である。それがあなた方にとって、悪いことだと思ってはならない。いや、それはあなた方にとって善いこと³なのだ。彼らの内の各々には、自分自身が稼いだ罪(の応報)がある⁴。そして彼らの内、その大半を請け負った者⁵、その者にはこの上ない懲罰がある。
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1 この「でっち上げ」は、ある時、預言者*ムハンマド*の妻の一人アーイシャ*に対して流布(るふ)された虚言のこと。彼女は、ある遠征において預言者*と同伴したが、首飾りをなくして探している内に、遠征軍に置いて行かれてしまった。その後、軍の後方から遅れてやって来た男が彼女を見つけ、ラクダに乗せて彼女を送り届けたが、ある者たちが、彼女とその男の間についての悪い噂(うわさ)を流した。この一連のアーヤ*は、彼女の無実について下ったものである(アル=ブハーリー4141参照)。 2 その中には偽信者*もいれば、風評に騙(だま)された信仰者もいた(アッ=サァディー563頁参照)。 3 というのも、そこにはアーイシャ*の無実と潔癖さの証明、彼女の栄誉への示唆と、彼女にとっての贖罪(しょくざい)、信仰者とそれ以外の者たちの選別があったからである(ムヤッサル351頁参照)。 4 彼らの一部は後に、鞭打ちの刑に処された(アブー・ダーウード4474参照)。 5 偽信者*の長アブドッラー・イブン・ウバイイ*のこと(アル=ブハーリー4141参照)。
どうして、あなた方がそれを聞いた時、信仰者男性らと信仰者女性らは、自分自身¹について、良い方に考えなかったのか?そして「これは、紛れもないでっち上げである」と言わなかったのか?
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1 ここでは、主語が「あなた方」から「信仰者」と転換(食卓章12「われら*」の訳注も参照)し、中傷された信仰者が「自分自身」と表現されている。それは、信仰者というものが本来、同じ信仰者が中傷された時には、その者を、自分自身のことのように弁護する義務があるためである(アル=バイダーウィー4:177参照)。部屋章11も参照。
どうして彼らは、それに関して、四人の証人を連れて来ないのか?そして証人を連れて来ないなら、それらの者たちはアッラー*の御許において、まさに嘘つきなのである。
もし、現世と来世において、あなた方へのアッラー*のご恩寵とそのご慈悲がなかったならば、あなた方には自分たちがそれについて喋り立てたことゆえに、この上ない懲罰が及んだであろう。
あなた方がそれ(でっち上げ)を、あなた方の舌で互いに受け止め(ては言いふらし)、あなた方の口先で、自分たちに全く知識もないことを喋っている時(、あなた方は罪を犯していた)。そして、それがアッラー*の御許で重大なことであるにも関わらず、あなた方はそれを他愛のないことと考えていたのだ。
どうしてあなた方はそれを聞いた時、(こう)言わなかったのか?「私たちは、このようなことを喋るべきではない。--あなた(アッラー*)に称え*あれーー。これは、この上ない大嘘である」。
アッラー*は、あなた方がそのようなことを絶対に繰り返さないよう、あなた方を戒め給う。もし、あなた方が信仰者であるのならば(、繰り返すのではない)。
そしてアッラー*は、あなた方に御徴¹を明らかにされる。アッラー*は、全知者、英知あふれる*お方。
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1 この「御徴」とは、イスラーム*の法規定と訓戒を含む、クルアーン*のアーヤ*のこと(ムヤッサル351頁参照)。
本当に、(ムフサン*である)信仰する者たちの中に醜行¹が広まることを好む者たち、彼らには現世と来世において痛ましい懲罰²がある。アッラー*がご存知なのであり、あなた方は知らないのだ。
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1 この「醜行」は、根拠もなく他人を姦通で訴えることを始めとした、その外諸々の悪い言葉のこと(前掲書、同頁参照)。蜜蜂章90「醜行」の訳注も参照。 2 「現世での懲罰」は、固定刑*による刑罰のこと。また悔悟しない限り、来世においては地獄の懲罰がある(アッ=タバリー7:6011参照)。
そしてもし、あなた方に対するアッラー*のご恩寵とそのご慈悲がなかったなら、また、アッラー*が哀れみ深い*お方、慈愛深い*お方でなかったならば(、かれはこれらの法規定と訓戒を明らかにはされなかったであろう)。
信仰する者たちよ、シャイターン*の歩みに従ってはならない。誰であろうとシャイターン*の歩みに従う者、本当に彼は(その者に)醜行と悪事¹を命じるのである。そしてもし、あなた方に対するアッラー*のご恩寵とそのご慈悲がなかったならば、あなた方の内の誰も決して(自分の罪から)清くなる²ことはなかったのだ。だがアッラー*は、かれがお望みになる者をお清めになる。アッラー*は、よくお聞きになるお方、全知者であられるのだ。
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1 「醜行」と「悪事」については、蜜蜂章90の訳注を参照。 2 「清くなる(ザカー)」には、「増殖・成長する」という意味もある。つまり「罪から清まる」ほかにも、善行の増加という意味も含まれる(アッ=サァディー563頁参照) 。
あなた方の内、(宗教的)徳と、(経済的)余裕のある者たちは、近親、貧者*、アッラー*の道において移住*する者たちに(彼らの過ちゆえ、施しを)与えることの放棄を誓ってはならない。そして大目に見、見逃してやるのだ。あなた方は、アッラー*が自分たちのことをお赦しになるのを好まないのか?¹アッラー*は赦し深いお方、慈愛深い*お方なのである。
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1 このアーヤ*は、アブー・バクル*が彼の近親で、貧しいハージルーン*の一人であったミスタフ・ブン・ウサーサが「でっち上げ」事件に加担したために、彼への金銭的援助を断ち切ることを誓ったことに関して下った。しかしこのアーヤ*が下ると、アブー・バクル*はアッラー*のご命令に即応じ、彼を赦し、誓いを取り消した(アル=ブハーリー4141参照)。尚、誓ったことを撤回(てっかい)する際の罪滅ぼしについては、食卓章89を参照。
本当に、無頓着¹で信仰者であるムフサン*の女性²たちを(姦通で)咎める者たちは、現世と来世において呪われる³。そして彼らには、この上ない懲罰があるのだ。
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1 そのような醜行を思いつくこともないほど、無垢(むく)な者たちのこと(ムヤッサル352頁参照) 。 2 この「女性たち」に関しては、アーヤ*4の訳注を参照。 3 つまり、現世と来世においてアッラー*の穂慈悲から遠ざけられる(前掲書、同頁参照)。
彼らの舌、手、足が、彼らが行っていたことについて、彼らに不利な証言をする日(のこと)。¹
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1 夜の旅章97、ヤー・スィーン 章65、詳細にされた章20とそれらの訳注も参照。
その日アッラー*は、彼らの不正なる報いを、彼らに全うされる。そして彼らは(その日、)アッラー*こそが紛れもない真実¹であることを知るのだ。
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1 アッラー*がご自身と、そのお約束、そのご警告、その他かれによる全てのものは真実であり、かれが少したりとも不正*を行うことなどはない(前掲書、同頁参照)。
悪しき女性たちは悪しき男性たちに相応しく、悪しき男性たちは、悪しき女性たちに相応しい。また、善き女性たちは善き男性たちに相応しく、善き男性たちは善き女性たちに相応しい¹。それらの者たち(善き男女)は、彼ら(悪しき者たち)の言うことから無縁である。彼ら(善き男女)にはお赦しと、(天国での)貴い糧がある。
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1 アル=クルトゥビー*によれば、大多数の学者はここでの「女性」を「言葉」と解釈している。つまり、「悪しき言葉は悪しき男性のためのものであり、善き男性は善き言葉のためのもの・・・」という意味。また一説には、それは文字通り「女性」を意味する(12:211参照)。善い者の中でも最善の者である預言者*ムハンマド*は、特に善いものが相応(ふさわ)しいお方である。つまり、彼の妻アーイシャ*をけなすことは、彼自身をけなすことに等しい(アッ=サァディー563頁参照)。
信仰する者たちよ、許可を請い¹、その住人に挨拶するまでは、自分の家でもない家に入ってはならない²。それがあなた方にとって、より善いことなのである。あなた方は(そうすることにより)教訓を受けるであろう。
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1 「許可を請う」と訳した原語は「イスティウナース(安心を求める)」。つまり「あなた方に対して、住人が安心するようにせよ」という意味が含まれている(イブン・アーシュール18:197参照)。 2 預言者*ムハンマド*は仰(おっしゃ)った。「三回(入室の)許可を請うても許可されなかったら、引き返すのだ」(アル=ブハーリー6245参照)。また、こうも仰った。「(許可を)請う時には、こう)言え。『あなた方に平安を、入ってもよろしいですか?』と」(アブー・ダーウード5177参照)。
そして、もしあなた方がそこに誰も見出されなければ、あなた方に許可が出されるまで、そこに入ってはならない。また、もしあなた方に「お引き取り下さい」と言われたら、帰るのだ。それがあなた方にとって、より清いこと¹なのだから。アッラー*は、あなた方が行う事をご存知のお方。
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1 アーヤ*21「清くなる」の訳注を参照。
誰も住んでおらず、その中にあなた方にとっての益がある家¹に入っても、あなた方には何の問題もない。アッラー*は、あなた方が露わにすることも、隠すこともご存知である。
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1 旅行者などのために用意された建物などのことを指す、とされる(ムヤッサル353頁参照)。
(預言者*よ、)信仰者の男たちに、彼らの視線の一部を(見ることを禁じられた物事¹から)低め²、その陰部を(禁じられた物事³から)守るよう、言え。それが彼らにとって、より清い⁴ことなのだから。本当にアッラー*は、彼らが成すことに通暁されておられるお方。
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1 つまり非合法な物事や、恥部(アウラ*)、自分の心を虜(とりこ)にしそうな現世の魅力などのこと(アッ=サァディー566頁参照)。 2 預言者*は仰(おっしゃ)った 。「・・・(非合法なものを見ても、)視線を定めてはならない。実にあなたには最初の視線が許されても、二番目のそれは赦されていないのだから」(アブー・ダーウード2149参照)。尚、視線が「一部」と表現されているのには、証言や結婚の申し込みの際など、場合以によっては、普段は禁じられている物事に視線を定めることが許されることがあるから、とされる。一方、貞操に関しては、いかなる状況においても守らなければならない(アッ=サァディー566頁参照)。 3 つまり禁じられた性交渉や、陰部を見られたりすることから(前掲書、同頁参照)。 1 アーヤ*21「清くなる」の訳注を参照。
また、信仰者の女たちに、彼女らの視線の一部を(見ることを禁じられた物事から)低め、その陰部を(禁じられた物事から)守り¹、現れてしまうものの外は、自分たちの飾りを露わにしない²ように言うのだ。また、彼女らのスカーフで、その胸元まできちんと覆わせよ。また、(隠された部位に着けた)自分たちの飾り³を、以下の者以外には露わにしてはならない:自分たちの主人(夫)ら。自分たちの父親⁴たち。自分たちの主人の父親たち。自分たちの子供⁵たち。自分たちの主人の子供たち。自分たちの兄弟たち。自分たちの兄弟の子供たち。自分たちの姉妹の子供⁶たち。自分たち(と同様)の女性⁷たち。自分たちの右手が所有する者たち(奴隷*)。男性の内、(女性を)必要としない⁸お付きの者たち。女性の恥部(アウラ*)に関して無知な男児。また、自分たちが隠して(着けて)いる装飾品が(男たちに)分かるようにと、自分たちの足を打ち鳴らしてはならない。あなた方が成功するように、信仰者たちよ、皆アッラー*に悔悟するのだ。
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1 アーヤ*31とその訳注を参照。 2 この「飾り」とは、アンクレット、腕輪、イヤリング、ネックレスといった「隠れた飾り」のこと。そしてここでの意図は、それらを着用する身体的部位のことである(アル=バガウィー3:403参照)「現れてしまうもの」には、「外套(がいとう)」「顔と両手首から先」といった解釈があるが、イブン・カスィール*は後者を大多数の学者の見解としている(6:45参照)。頻出名・用語解説の「アウラ*」も参照。 3 この「飾り」は、マハラム*にしか見せてはならない「隠れた飾り」のこと(本頁の訳注5参照)。 4 ここでの「父親」には、祖父など、父方・母方の男性尊属(そんぞく)も含まれるとされる。「自分たちの主人の父親」も同様(アル=クルトゥビー12:232参照)。 5 ここでの「子供」には、孫など、息子・娘いずれの男性卑属(ひぞく)も含まれるとされる。このアーヤ*内の外の「子供」も、全て同様(前掲書12:232-233参照)。 6 「自分たちの兄弟・姉妹の子供」という言葉には、その男親である叔(伯)父 も含まれるとされる。また、授乳によってできた親族関係(婦人章21を参照)の男性も、「隠された飾り」を見せてもよいとされるが、ここでは言及されていない(前掲書12:233参照)。 7 女性一般、あるいはムスリム*女性のこと(アッ=サァディー566頁参照)。 8 去勢された者、性欲のない者、老人など、女性に関心のない男性(アル=クルトゥビー12:234参照)。
(信仰者たちよ、自分の後見下にある)あなた方の内の独身者と、あなた方の奴隷*男性と奴隷*女性の正しい者*たち¹を、結婚させるがよい。もし彼らが貧しくても、アッラー*がそのご恩寵から(彼らにお恵みになり、)彼らを豊かにして下さる。アッラー*は、広量な*お方、全知者であられるのだから。
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1 「正しい」には、宗教的な正しさの外、結婚するに適当な、という意味も含まれ得る(アッ=サァディー567頁参照)。
また、結婚(の費用)を見出せない者たちは、アッラー*がそのご恩寵から(彼らにお恵みになり)、彼らを豊かにして下さるまで、慎ましくあれ¹。また、あなた方の右手が所有するもの(奴隷*)の内、(自らを解放する契約の)書を交わすこと²を望む者たちとは、書を交わしてやるがよい。もし、あなた方が彼らに善きもの³を見出したのであれば、だが。そしてあなた方は、アッラー*が自分たちに授けて下さった、かれの財の一部を彼らに与えてやるのだ⁴。また、現世的利益⁵を求めて、自分たちの(奴隷*)女性に売春を無理強いしてはならない。もし、彼女らが貞節さを望むならば⁶、である。そして彼女らに(売春を)無理強いする者は誰でも(、その罪を負うのは彼自身であり、彼女らは赦されよう)、本当にアッラー*は彼女らへの無理強いの後でも、赦し深いお方、慈愛深い*お方であられるのだから。
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1 イブン・カスィール*によれば、このアーヤ*婦人章25よりも優先される(6:52参照)。預言者*は仰(おっしゃ)った 。「(結婚の)必要条件が揃(そろ)っている者は、結婚せよ。というのもそれこそは視線を低めさせ、貞操をより守らせるものであるから。そして(それが)出来ない者は、斎戒*せよ。というのも実にそれは、彼にとっての性欲の抑制なのだから」(アル=ブハーリー1905参照)。 2 つまり、一定の金額を分割して支払うことを条件に主人がその奴隷*を解放するという契約のこと(アル=クルトゥビー12:244参照)。一括払いでよいともされる(クウェイト法学大全38:362)。 3 この「善きもの」は、分別、稼(かせ)ぐ力、宗教的な正しさのこと(ムヤッサル354頁参照)。 4 大多数の学者は、これを、奴隷*の主人が解放のための金額を減額してやることの命令であるとしている。一説に、減額後にも、更に経済的援助を与えることは推奨される行為とされる。また一説には、これは主人だけではなくムスリム*一般への命令(アル=バイダーウィー4:186参照)。 5 「利益」とは、それによって得られる報酬や子供のこと(イブン・カスィール6:56参照)。 6 これは、このような場合の典型的状況を表しているだけであり、彼女らが貞節さを望んでいなければ、姦通を無理強いしてよいということではない(前掲書、同頁参照)。
われら*は確かに、あなた方に解明の御徴と、あなた方以前に滅び去った者たちの例えと、敬虔*な者たちへの訓戒を下したのだ。
アッラー*は、諸天と大地の御光¹。その御光²の様子は、灯火のある壁龕のよう。その灯火は、ガラスの中にある。そのガラスは、あたかも真珠の惑星のようである。(その灯火は)東方のものでもなく西方のものでもない³、オリーブの祝福あふれた木(の油)によって灯される。その油は、火がまだついていなくても、(その煌めきゆえに)照らし出さんばかり。光の上に、(更なる)光⁴。アッラー*は、かれがお望みの者を、ご自身の御光へと導かれる。そしてアッラー*は、人々に数々の譬えを挙げられるのだ。アッラー*は、全てのことをご存知である。⁵
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1 アッラー*は、天地の全てを司(つかさど)り、そこに存在するものを各々の利へと導かれる光である。かれを包む覆いは光であり、天地とそこにあるもの全ては、そこからの光を浴びる。そしてかれの書(クルアーン*)と導きもまた、光である。かれの御光なくしては、闇が覆い重なるばかりなのだ(ムヤッサル354頁参照)。 2 これは、アッラー*がご自身へとお導きになる光。それは信仰者の心の中の、信仰心とクルアーン*のことであるとも言われる(前掲書、同頁参照)。 3 午前にだけ太陽の光を浴びる東端の木でも、午後にあだけそれを浴びる西端の木でもなく、一日中その光を浴びる、中央に位置した木のこととされる(前掲書、同頁参照)。 4 油そのものの輝(かかや)き の上に、火による更なる光が加えられる様子(前掲書、同頁参照)。 5 この描写は、信仰者の状態についてのたとえであるとされる。つまり彼の生来の天性は、混じり気のないオリーブ油のように純粋で、アッラー*の教えとそれに沿った行いのために準備されたものである。それでそこに知識と信仰が注ぎ込まれると、その光は灯火の芯に点火されるように、彼の心に燃え上がる。彼の心は悪い意図と、アッラー*についての誤解から無縁である。そこに信仰が加われば、それは不純物からの純粋さゆえに、明るく照らし出す。それは真珠のガラスのようであり、こうして彼には天性の光、信仰の光、知識の光、知の純粋さが集結され、光の上に光が加えられる(アッ=サァディー568頁参照)。
アッラー*が、(それが)高められることと、かれの御名が唱念されることを命じになった館¹の中で、朝に夕に、そこでかれを称え*る²。
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1 この「館」は、マスジド*のこと(ムヤッサル354頁参照)。「高められ」たということには、建築物としての物質的な高さを始め、汚れ、害悪、不信仰、戯れごと、アッラー*以外の名が念じられることなどから遠ざけられるという、抽象的な意味での崇高さも含み得る(アッ=サァディー569頁参照)。 2 大半の解釈学者は、この「称える*」を「義務の礼拝」としている(アッ=シャウカーニー4:48参照)。
(余りの恐怖ゆえに)心と眼が頻りに反転する(復活の)その日のことを怖れ、アッラー*の唱念や礼拝の遵守*、浄財*の拠出をそっちのけにして商売や売買に勤しむことのない男たちが(、称えるのである)。
その結果アッラー*は、彼らの行った最善のものにお報いになり、そのご恩寵から彼らに(更に)上乗せし給う。アッラー*はお望みの者に、際限なくお恵みになるのだ。
不信仰に陥った者*たち、その行いは(たとえ善行を意図していたとしても)、喉がからからに乾いた者が水と思い込む、広漠な大地の蜃気楼のようなもの。やがてそこにやって来れば、そこに何も見出すことはない¹。そしてそこ²でアッラー*を見出し、かれはその(行いの)清算を彼に全うなされる。アッラーは、即座に計算される*お方。
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1 このアーヤ*は、不信仰者*の行いが実を結ぶことがないことのたとえ。同様のアーヤ*として、雌牛章264、イムラーン家章117、イブラーヒーム*章18、識別章23も参照。 2 復活の日*のこととされる(ムヤッサル355頁参照) 。
あるいは(不信仰者*の行いは、)深い海の闇のよう。それを波が覆い、その上には別の波が、そしてその上には雲が重なる。(それは)互いに重なり合う闇。自分の手を出してみても、それはほとんど見えない。そしてアッラー*が光を授けて下さらなかった者には誰であれ、僅かばかりの光もないのだ。¹
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1 一説に、この「闇」は不信仰者*の行い、深い海はその心を指しており、それが無知、疑念、困惑という波に覆われ、罪の汚れ、封印という雲で包まれている。つまり、その心眼によって信仰という光を目にすることが出来ない(アル=クルトゥビー12:285参照)。雌牛章7、家畜章50、雷鳴章16、フード*章20、24、巡礼*章46とその訳注も参照。
(使徒*よ、)一体あなたは、諸天と大地にいる全ての者と、羽を広げ(つつ飛行す)る鳥が、アッラー*を称え*るのを知らないのか?全ての者は確かに、自分の礼拝と称え*方を知っているのだ¹。アッラー*は、彼らのすることを全てご存知なお方なのである。
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1 全ての者は、人間やジン*のように使徒*を介するにせよ、それ以外の被造物のようにアッラー*から示唆(しさ)されてそうするにせよ、自分たちに相応(ふさわ)しい形での称え*方や礼拝の仕方を知っている。あるいは、「アッラー*は確かに、全ての者の礼拝と称え*方を知っている」という意味にも解釈可能(アッ=サァディー570頁参照)。蜜蜂章48-49、夜の旅章44、巡礼*章18とその訳注も参照。
また、アッラー*にこそ、諸天と大地の王権が属する。そしてアッラー*にこそ、帰り先があるのだ。
一体あなたは、アッラー*が雲を追いやり、それからそれらを接ぎ合わせ、その後にそれを積雲とされるのを見ないのか?そしてあなたは、雨がその間から(降って)出てくるのを見る。またかれは、空から、そこにある山々(のような大きな雲)から、雹を下される。それでかれは、かれがお望みの者にそれを命中させ、かれがお望みの者からそれを逸らせ給うのだ。その稲光の閃光は、視力を奪わんばかりである。
アッラー*は夜と昼を、変転させられる。本当にそこにはまさしく、慧眼を有する者たちの教示があるのだ。
またアッラー*は、水から地上を歩く全ての生物をお創りになった¹。それでその中には腹ばいに歩くものもいれば、二本の足で歩くものもあり、四本(足)で歩くものもいる。アッラー*は、かれがお望みになるものをお創りになる²。本当にアッラー*は、全てのことがお出来になるお方なのだから。
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1 預言者*たち章30の訳注も参照。 2 基本的な構成要素は同じながらも、腹ばいに進む蛇や、二足歩行する人間、四足歩行する動物の類など、様々な形態の生物をアッラー*がお創りになったことは、そのご意思の達成力と御力のほどを示す証拠の一つである(アッ=サァディー571頁参照)。
われら*は確かに、(真理を)解明する御徴を下した。そしてアッラー*は、かれがお望みになる者を、まっすぐな道(イスラーム*)へとお導きになる。
彼ら(偽信者*たち)は言う。「私たちは、アッラー*と使徒*(ムハンマド*)を信じ、従いました」。それから彼らの内の一派はその後、(信仰から)立ち去ってしまうのだ。それらの者たちは、信仰者ではない。
また(使徒*ムハンマド*が、彼らの争いにおいて)彼らの間を裁くため、彼らがアッラー*とその使徒*へと招かれることがあれば、どうであろうか、彼らの内の一派は背を向けるのだ。
そして(イスラーム*の裁決において、)彼らに(その私欲に適う)権利があれば¹、彼らは彼(預言者*)のところに素直にやって来る。
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1 つまり、イスラーム*による裁決に満足しているわけではないが、それが彼らの私欲と一致すると判断すれば、ということ(アッ=サァディー57頁参照)。
一体、彼らの心の内には、病¹があるのか?いや、彼らは(ムハンマド*の預言者*性について、)疑惑を抱いているのか?いや、アッラー*とその使徒*が、彼らを不当に裁くと怖れているのか?いや、それらの者たちこそ、不正*者なのである。
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1 つまり、偽の信仰という病(ムヤッサル356頁参照) 。
アッラー*とその使徒*のもとへと、彼(使徒*)が自分たちの間を裁くために招かれた時、信仰者たちの(言うべき)言葉とは、「私たちは聞き、従いました」と言うことに外ならない。それらの者たちこそは、成功者なのである。
そして誰であろうと、アッラー*とその使徒*に従い、アッラー*を恐がり、かれを畏れ*る者、それらの者たちこそは勝利者なのだ。
また彼ら(偽信者*たち)は、もしもあなたが彼らに命じたら必ずや出征すると、躍起になってアッラー*にかけて誓った。(使徒*よ、)言ってやれ。「誓うのではない。(あなた方の)服従は、知れたことなのだから¹。本当にアッラー*は、あなた方が行うことに通暁されている」。
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1 つまり、口先だけの誓いであることが分かっている、ということ(前掲書、同頁参照)。あるいは、「(誓約はよいから、)よき服従を(せよ)という意味(アル=クルトゥビー12:296参照)。同様のアーヤ*として、悔悟章96、集合章11-12、偽信者*たち章2も参照。
(使徒*よ、)言え。「アッラー*に従い、使徒*に従え」。もし、あなた方が背を向けても(問題はない)、彼(使徒*)には彼に課されたものがあり、あなた方にはあなた方に課せられたもの¹があるだけなのだから。そしてもし、彼に従うのなら、あなた方は導かれよう。使徒*の義務は、(啓示の)明白なる伝達に外ならない。
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1 「使徒*に課せられたもの」とは、アッラー*の教えの伝達。「あなた方に課せられたもの」とは、それに従うこと(ムヤッサル356頁参照)。
アッラー*は、あなた方の内の信仰し、正しい行い*を行う者たちに、(こう)約束された:かれはそれ以前の者たちを継承者¹とされたように、必ずや彼らを継承者とされる。また必ずや、かれが彼らに対してご満悦なされるその宗教(イスラーム*)を、彼らのために確率して下さり、彼ら(の状況)をその恐怖の後に、安寧へと替えて下さる、と。彼らはわれ²を崇拝*し、われに何も並べない。そしてその後に及んで不信仰に陥る者*、それらの者たちこそは放逸な者である。³
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1 「継承者」については、雌牛章30の訳注を参照。 2 ここでアッラー*が、第三人称から第一人称に突如変わっているが、このアラビア語独特の修辞法については、食卓章12「われら*」の訳注を参照。 3 アッラー*は、まだムスリム*たちが地上の継承者ともなってはおらず、イスラーム*とその共同体が確立していない時期に、このような約束をされた。そして信仰と正しい行い*に励んだムスリム*たちは、東西の国々と民を統治下に入れ、完全なる安全と確率を獲得したのである(アッ=サァディー573頁参照) 。
礼拝を遵守*し、浄財*を支払い、使徒*(ムハンマド*)に従うのだ。あなた方がご慈悲を授かるように。
不信仰に陥った者*たちが、地上において(アッラー*の懲罰から)逃れられる者だなどと、決して考えてはならない。そして彼らの住処は業火なのだ。その行き先は、何と実に醜悪なことか。
信仰する者たちよ、あなた方の右手が所有するもの(奴隷*)と、あなた方の内、まだ精通を見ていない者¹たち(が、あなた方のところに入室する際)には、あなた方に対して三度許しを請わせよ。ファジュル*の礼拝の前と、あなた方が(昼寝のため)自分たちの衣服を脱ぐ真昼の折と、イシャーゥ*の礼拝の後。(これは)あなた方にとっての、三つのアウラ*(が現れる時間帯)²である。それら(の時間帯)以外は、あなた方にとっても、彼らにとっても、(許可なく入室することに)お咎めはない。(彼らはあなた方の世話のため、)あなた方を引きっ切りなしに行き来する者たちで、あなた方は互いに行き来するのだから。このようにアッラー*はあなた方に御徴を明らかにされる。アッラー*は全知者、英知あふれる*お方なのだ。
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1 つまり自由民の未成年のこと。「精通」のみが言及されているのは、それが成人*の徴候(ちょうこう)の中でも最大のものであるため(アル=バイダーウィー4:199参照)。 2 いずれも、人が通常の衣服を着用していない状態にある時間帯(アッ=サァディー573頁参照) 。
また、あなた方の子供たちが精通を見たら¹、彼ら以前の者たち²が許可を請うたように、(入室の際には常に)許可を請わせよ。このようにアッラー*は、あなた方にその御徴を明らかにされる。アッラー*は、全知者、英知あふれる*お方。
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1 アーヤ*58「精通を見ていない者たち」についての訳注も参照。 2 「彼ら以前の者たち」とは、大人のこと。あるいは、アーヤ*27にて、既に言及されている者たちのこと、とされる(アル=カースィミー 12:4548参照)。
また女性たちの内で、結婚を望まない、退いた者¹たち、彼女らは装飾品でこれ見よがしに飾り立てないようにしつつ、(非マハラム*の前で)その(外)衣を外しても問題はない。そして、(非マハラムの前でも外衣を脱がず、)慎ましくあるのが、彼女らにとってより善いこと。アッラー*は、よくお聞きになるお方、全知者であられる。
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1 つまり、高齢ゆえに諸々の行動や、出産・月経などの諸事から「退いた者」のこと(アル=クルトゥビー12:309参照)。
(自分の能力以上の義務を果たせなくても、)視覚に障害ある者に罪はなく、足が不自由な者にも罪はなく、病人にも罪はない¹。また(信仰者たちよ)、あなた方が(以下の場所で)食べても、問題はない²:あなた方の(妻子がいる)家。あなた方の父親たちの家。あなた方の母親たちの家。あなた方の兄弟たちの家。あなた方の姉妹たちの家。あなた方の父方の叔(伯)父たちの家。あなた方の父方の叔(伯)母たちの家。あなた方の母方の叔(伯)父たちの家。あなた方の母方の叔(伯)母たちの家。あなた方がその鍵を所有しているもの³。あなた方の友人(の家)。あなた方が全員で、あるいは別々に食べても、問題はない⁴。そしてあなた方が家に入ったら、あなた方自身⁵に、アッラー*の御許からの祝福にあふれた善い挨拶⁶によって、挨拶せよ。このようにアッラー*は、あなた方が分別するようにと、あなた方に御徴を明らかにされるのだ。
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1 例えば、出征の義務など。また一説には、このアーヤ*で言及されている場所で食事を共にすることに関して、罪はない、ということ(イブン・カスィール6:84-85参照)。 2 ただし、言葉、あるいは慣習的な意味において、先方からの許可があると見なされた場合に限る(アッ=サァディー575頁参照) 。 3 つまり、その所有者の不在中、管理を任された家などのこと(ムヤッサル358頁参照) 。 4 いずれも合法ではあるが、より徳が多いのは共に食すること(アッ=サァディー575頁参照)。 一説にジャーヒリーヤ*では、一人で食事することを忌(い)み嫌う者たちがいた。またムスリム*の中には、他人に食事をご馳走になることを恥じた者もいたとされる(イブン・カスィール6:86参照)。 5 ムスリム*は一心同体であることから、ここでは他のムスリム*が「あなた方自身」と表現されている(アッ=サァディー575頁参照) 。 6 「あなた方に平安と、アッラー*のご慈悲と、かれの祝福がありますよう」という挨拶。もし無人の家だったら、こういう。「私たちとアッラー*のしもべたちに、平安がありますよう」(ムヤッサル358頁参照) 。
信仰者たちとは、アッラー*とその使徒*を信じる者たちに外ならない。そして彼らは、集まり事¹において彼(使徒*)と共にある時には、彼に許可を請うまで、(その場を)立ち去らないのである。本当に、あなたに許しを請う者たち、それらの者たちがアッラー*とその使徒*を信じる者たちなのだから。それで彼らが、彼らの何らかの用事ゆえに、あなたに(退出の)許可を請うた時には、彼らの内のあなたが望む者に許可を与え、彼らのためアッラー*に赦しを乞うてやれ。本当にアッラー*は赦し深いお方、慈愛深い*お方なのだから。
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1 ムスリム*の福利に関わることで、預言者*が彼らを集めた場のこと(前掲書359頁参照)。
(信仰者たちよ、)あなた方の間における使徒*の呼びかけを、あなた方の互いに対する呼びかけのようにするのではない¹。アッラー*は、あなた方のもとから(許可もなく)、こそこそ隠れ合いながら出て行くものたちのことを、確かにご存知なのだ。ならば、彼(使徒*ムハンマド*)の命令に違反する者たちは、彼らに試練が襲いかかることを、あるいは彼らに痛ましい懲罰が降りかかることを用心せよ。
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1 使徒*が呼びかけたら、ムスリム*はそれに応えなければならない。また、ムスリム*は使徒*を「ムハンマド*」と呼び捨てにするのではなく、敬意と共に「アッラー*の使徒*」「アッラー*の預言者*」といった呼び方をしなければならない(アッ=サァディー576頁参照)。
本当にアッラー*にこそ、諸天と大地にあるものは属するのではないか。かれは、あなた方の状況を確かにご存知になっておられるのだ。そして彼らがかれの御許に戻され、かれが彼らに、彼らが行ったことについてお告げになる(復活の)日*も。アッラー*は全てのことをご存知のお方なのだから。
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