ترجمة سورة الأنبياء

الترجمة اليابانية - سعيد ساتو
ترجمة معاني سورة الأنبياء باللغة اليابانية من كتاب الترجمة اليابانية - سعيد ساتو .

人々に、その清算(の時)が近づいた¹。にも関わらず、彼らは上の空で(警告に)背を向けている。
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1 復活の日*の「清算」が近いという意味についての解釈に、次のようなものがある。①預言者*ムハンマド*は最後の使徒*・預言者*であり、その共同体は最後のイスラーム*共同体である。つまり、それ以前のイスラーム*共同体と比較すると、より復活の日*に近い。②ここでの「清算」は、死のこと。というのも死んでしまった者は、復活の日*が起こってしまったも同然であるため。蜜蜂章1の訳注も参照(アッ=サァディー518頁参照)。
彼らのもとに、彼らの主*から(次々と)新しい教訓(クルアーン*)がやって来ても、彼らは決まってふざけながらそれを聞くだけ。
彼らの心は、不注意である¹。不正*を働く者たちは、ひそひそと(こう)密談する。「一体これは、あなた方と同様の人間に外ならないではないか?²一体あなた方は(、彼が人間であることを)分かっていながら、魔術³へと赴くのか?」
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1 彼らの心は現世的願望にかまけ、その体は娯楽に耽(ふけ)り 、欲望の追求、無意味な物事、俗悪な言葉に勤(いそ)しんでいえう。しかし本来、心はアッラー*のご命令に従い、かれの御言葉に傾聴(けいちょう)するとともに、その意味を熟考(じゅっこう)し、来世を念頭に置きつつ、身体は創造主への崇拝*にこそ勤(いそ)しむべきなのである(前掲書、同頁参照)。 2 家畜章8-9などにもあるように、彼らは使徒が彼らと同様の人間ではなく、天使*であるべきだと主張したりもした(アル=バガウィー3:283参照)。 3 この「魔術」とは、マッカ*の不信仰者*らがクルアーン*を揶揄(やゆ)して言ったもの(ムヤッサル322頁参照) 。彼らは、人間の手による奇跡を魔術の一種としていた(アブー・アッ=スウード6:54参照)。
彼(預言者*ムハンマド*)は、言った。「我が主*は、天と地における(全ての)言葉を存じておられる。かれはよくお聞きになるお方、全知者であられるのだ」。
いや、彼らは(それぞれ、こう)言った。「(クルアーン*は、)夢まぼろしがごちゃ混ぜになった(無意味な)もの」。「いや、彼(ムハンマド*)がそれを、捏造したのだ」。「いや、彼は詩人なのである」。「ならば、先代の者たちが(それと共に)遣わされたように、私たちに何か御徴¹を持って来させよ」。
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1 この「御徴」とは、サーリフ*の雌ラクダ、ムーサー*やイーサー*の奇跡のような奇跡のこと(イブン・カスィール5:332参照)。
彼ら(マッカ*の不信仰者*たち)以前にも、われら*が滅ぼしたいかなる町(の住人)も、(たとえ使徒*が奇跡をもたらしたところで、)信じることはなかったのだ。そして一体、(奇跡を眼にしたら、)彼らは信じるというのか?¹
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1 家畜章109-110、ユーヌス*章97、ター・ハー章133、創成者*章42なども参照。
また、われら*があなた以前に(使徒*として)遣わしたのは、われら*が啓示を下す男性(人間)以外の何者でもなかった¹。ならば、教訓の民²に尋ねてみよ。もし、あなた方が知らないというなら。
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1 啓典の民*どころか、マッカ*の不信仰者*たちでさえ、その預言者*性を信じていたイブラーヒーム*もまた、人間の男性であった。つまり、人間だからという理由で預言者*ムハンマドを否定するという彼らの論理は、彼らの真上にさえも矛盾していた(アッ=サァディー519頁参照)。 2 この「教訓の民」とは、過去の啓典についての知識がある者たちのこと(ムヤッサル322頁参照) 。尚、このアーヤ*を、「宗教に関する知らないことは、無知な者ではなく、知識を有する者に尋ねよ」と、より一般的な形で理解することも可能である(アッ=サァディー519頁参照)。
また、われら*は彼ら(使徒*)を、食べ物を口にしない物体にしたわけでもないし、彼らが(現世で)永遠の者たちだったわけでもない。¹
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1 同様のアーヤ*として、ユースフ*章109、識別章20も参照。
それから、われら*は彼ら(使徒*とその信徒たち)に(勝利と救いの)約束を実現させ、彼らと、われら*が望む者たちを救い出し、(不信仰において)度を越していた者たちを滅ぼしたのだ。
われら*は確かに、あなた方に啓典を下した。(そこにある教えを信じ実行すれば、)その中には、あなた方への栄誉¹がある。一体、あなた方は分別しないのか?
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1 「栄誉」については、信仰者たち章71、金の装飾章44とその訳注も参照。
また、われら*は一体、どれだけ多くの不正*であった町を全滅させ、その後、別の民を設けたのか。
それで彼らは、われら*の(彼らに対する懲罰の)猛威を察知すると、どうであろうか、そこ(町)から疾走(して逃亡しようと)するのである。
(その時、彼らにはこう言われる。)「疾走せずに、あなた方が享受していたもの(現世の享楽)と、あなた方の住まいに戻れ。あなた方は、(自分たちが現世でしていたことについて、)尋ねられるであろう」。¹
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1 一説には、天使*たちが彼らに対する嘲笑(ちょうしょう)的意味合いから、「(信仰に対する)高慢さの原因であった、あなた方の豊かな恩恵のもとに戻れ。あなた方が有していた現世的恩恵から、ねだられるだろう」と言う(アル=クルトゥビー11:275参照)。
彼らは言う。「我らが災いよ!¹本当に私たちは、不正*者でした」。
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1 「我らが災いよ!」という表現については、食卓章31の訳注を参照。
そして彼らのその言葉は、われら*が彼らを刈り取られた作物(のよう)にし、息絶えらせるまで、続くのである。
われら*は、天と地とその間にあるもの全てを、ふざけ半分に創ったのではない。
もしわれら*が(自分に子供や妻を設けるなどという)戯れ事をするのであれば、(あなた方のもとからではなく)われら*の御許からそれを設けたであろう¹。われら*が(そのようなことを)することはないが。
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1 これはイーサー*とその母マルヤム*を神とした、キリスト教徒*らに対する言葉とされる。つまり、子供や妻は自分の種族から得るものであり、アッラー*が人間を子供や妻にすることはあり得ない、ということ(アル=バガウィー3:285参照)。集団章4も参照。
いや、われら*は真理を虚妄に投げつける。すると、それ(真理)はそれ(虚妄)を割り砕き、どうであろう、それ(虚妄)は消滅してしまう。あなた方には、自分たちが言っていること¹ゆえの、災いがあるのだ。
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1 つまりシルク*を始めとした、アッラー*に相応(ふさわ)しくない形容のこと(ムヤッサル323頁参照)。
かれ(アッラー*)にこそ、諸天と大地にいる全てのものは属する。そして、かれの御許にいる者(天使*たち)は、かれを崇拝*することに対して驕り高ぶらず、疲れることもない。
夜も昼も、倦むことなく(かれを)称え*ているのだ。
いや、一体彼らは地上から、(死んだものを)復活させることの出来る神々¹を設けたというのか?²
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1 「神々」に関しては、雌牛章133の訳注を参照。以下、同様の表現についても同訳注を参照。 2 もちろん、アッラー*以外にそのような存在はない(イブン・カスィール5:337参照)。
そこ(天地)にアッラー*以外の神々がいたら、その二つ(天地)は損なわれてしまったであろう¹。彼らの言うようなことから(無縁な)、御座²の主*アッラー*に称えあれ。
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1 もし、この世に複数の全能神があれば、それらの意向は衝突し合い、秩序は乱れてしまう。一方の意向のみが存在することは、他方の不能性を示し、またそれらの意図が全ての物事において一致することは、あり得ない(アッ=サァディー521頁参照)。 信仰者たち章91も参照。 2 「御座」に関しては、高壁章54の訳注を参照。
かれがご自身のされることを問われるのではなく、彼らが(自分たちの行いを)問われるのである。¹
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1 全てのものはアッラー*の王権のもとにあるのであり、かれはその僕に関するご決定について、「なぜ、そのようにされるのですか?」などと問われる筋合いはない。天地における創造物こそが、その行いを問われるのであり、それに応じた報いを受けることになる(アッ=タバリー7:5680-5681参照)。
いや、一体彼らは、かれ(アッラー*)を差しおいて神々を設けたのか?言ってやれ。「(そのことの正当性を示す、)あなた方の明証を持って来るがよい。これは私と共にある者の教訓と、私以前の者の教訓¹である(が、そこにはそのような根拠はない)のだ。いや、彼らの多くは真実を知らない。彼らは(そこから)背を向けているのだ」。
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1 一番目の「教訓」はクルアーン*、二番目のはそれ以前の啓典のこと(ムヤッサル323頁参照)。
また、われら*はあなた以前、「われ以外に(真に)崇拝*すべきものはない。ゆえにわれを崇拝*せよ」と啓示することなしには、いかなる使徒*も遣わさなかった。¹
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1 蜜蜂章36も参照。
彼ら(シルク*の徒)は言った。「慈悲あまねき*お方(アッラー)は、(天使*たちという)御子をもうけられた¹」。アッラー*に称え*あれ。いや、(彼らは)誉れ高き僕なのである。
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1 マッカ*の不信仰者*らは、天使*をアッラー*の娘と見なしていた。蜜蜂章57とその訳注も参照。
彼らは、かれ(アッラー*)に対して言葉を先んじることなく、かれのご命令に沿って行動するのだ。
かれは、彼ら(天使*たち)の前にあるものも、その背後にあるもの¹も、ご存知である。また彼らは、かれ(アッラー*)がご満悦になられた、者に対してしか、執り成しをしない²。そして彼らは、かれへの畏怖ゆえに、怯える者たちなのだ。
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1 つまり、彼らの天使*たちの未来と過去の行いのこと(ムヤッサル324頁参照)。 2 「執り成し」については、マルヤム*章87、ター・ハー章109も参照。
また、彼ら(天使*たち)の内、「私こそは、かれとは別の神である」などと言う者¹があれば、われら*はその者を地獄で報いてやる。われら*はそのように、不正*者たちに応報を与えるのだ。
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1 これは、一説にイブリース*のこと。また一説には、天使*一般についての、仮定上の話(アル=クルトゥビー11:282参照)。
一体、不信仰に陥った者*たちは、諸天と大地が膠着した状態だったことを知らないのか?そしてわれら*がその二つを引き裂いたことを?¹われら*は、水から全ての生物を創った²。一体、彼らは信じないのか?
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1 つまり、雨の降らない「閉じられた」状態の空から雨をお降らしになり、植物の育たない「閉じられた」大地から、植物を芽生えさせられること(アッ=タバリー7:5687、ムヤッサル324頁参照)。外にも、「一体であった天と、一体であった大地を、それぞれ七層に分けられた」「天地がそもそも一体であったのを、引き裂かれた」などの解釈もある(イブン・カスィール5:339参照)。 2 つまり水を、全ての生物の基礎とされた(前掲書、同頁参照)。「精液から、お創りになった」「大半の生物を、水から作った」といった説もある(アル=バガウィー3:287参照)。
またわれら*は大地に、それが彼らと共に揺れ動かないよう堅固な山々を設え、彼らが導かれるようにと、そこに広々とした道々を用意した。
また、われら*は天を守られた屋根¹とした。それでも彼らは、その御徴から背を向けているのだ。
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1 一説には、巡礼*章65にもあるように、「落下することから守られている」という意味。あるいは、アル=ヒジュル章17にもあるように、「シャイターン*が展開の話を盗み聞きしようとして、そこに近づくことから」守られている(前掲書、同頁参照)。
かれは夜と昼、太陽と月をお創りになったお方。全ては、軌道を走る。
(使徒*よ、)われら*はあなた以前(現世において)、いかなる人間にも永遠(の生)を授けたりはしなかった。一体、もしあなたが死んだら、彼らは(その後)永遠なる者となるというのか?¹
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1 山章30などにもあるように、不信仰者*らは預言者*ムハンマドを蔑(さげす)み つつ、「彼が死ぬのを待って、放っておこう」と言っていた。しかし、たとえ彼が彼らより先に他界したとしても、それは全ての預言者*の習いなのである。そして後続のアーヤ*にもある通り、彼ら自身も遅かれ早かれ、現世と言う試練を去り、そこでの行いの報いを受けることになる(アッ=サァディー523頁参照)。
全ての者は、死を味わうのだ。われら*は悪と善という試練¹で、あなた方を試す。そしてわれら*の御許にこそ、あなた方は戻されるのである。
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1 この「悪と善という試練」とは、イブン・アッバース*によれば、「苦難と安楽、健康と病気、裕福さと貧困、合法な物事と非合法な物事、服従と反抗、導きと迷い」のこと(アッ=タバリー7:5693参照)。
(使徒*よ、)不信仰に陥った者*たちがあなたを見れば、あなたのことを嘲笑の的とするだけ。(彼らはあなたを蔑んで、互いにこう言うのだ。)「一体これが、あなた方の神々に(無礼な言葉で)言い及ぶ者か?」彼らこそは、慈悲あまねき*お方(アッラー*)の教訓(クルアーン*)について否定する者たち¹であるというのに。
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1 夜の旅章110、雷鳴章30とそれらの訳注、識別章60も参照。マッカ*の不信仰者*らは、慈悲あまねき*お方(アッラー*)の神性は否定する一方で、自分たちの偶像の神性を否定する者を非難した、これは、無知の中でも最もたるものであった(アル=クルトゥビー11:288参照)。
人間は、せっかちさから創られている¹。われは間もなく、あなた方にわが御徴²をみせてやる。ならば、(それを)われに性急に求めるのではない。
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1 この表現は、過度のせっかちさの譬(たと)え(アル=バイダーウィー4:93参照)。 2 この「御徴」は、懲罰のこと(ムヤッサル325頁参照)。
彼らは言う。「この約束(の実現)は、いつなのか?もし、あなたが本当のことを言っているのならば」。
不信仰だった者*たちが、自分たちの顔も背中も業火から防ぐことが出来ず、(誰からも)助けられることのない時のことを知っていれば(不信仰に留まることなく、懲罰も復活の日*も。急ぐことはなかったのに)。
いや、それ(復活の日*)は突然訪れて、彼らを動転させるのである。そして彼らはそれを阻止することも出来なければ、(それに対する)猶予を与えられることもない。
(使徒*よ、)あなた以前の使徒*たちもまた、確かに嘲笑されたのである。そして彼らを嘲っていた者たちは、自分たちが嘲笑していたもの(懲罰)によって包囲されたのだ。
言ってやれ。「誰が、夜でも昼でも、あなた方を慈悲あまねき*お方(アッラー*)から守ってくれるというのか?」いや、彼らはじぶんたちの主*の教訓から、背を向ける者たちである。
いや、一体彼らは、われら*(の懲罰)を彼らから阻止してくれる神々などあるとでもいうのか?それらは自分自身のことを助けることも出来なければ、われら*から救われることもないというのに。
いや、われら*は、これらの者たちとその先祖を、彼らに長い年月が流れ去るまで楽しませておいたのだ。一体、彼ら(不信仰者*)は見ないのか?われら*が(彼らの)土地に取りかかっては、それをその端々から削り取っていく¹のを?一体、彼らは勝利者²であるというのか?
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1 この意味については、雷鳴章41の訳注を参照。 2 アッラー*の御力が迫って来たり、死が襲いかかって来たりすることに、打ち勝つ者のこと。もちろん、その時が来れば、彼らは大人しく身を引き渡すだけである(アッ=サァディー524頁参照)。
(使徒*よ、)言うのだ。「私があなた方に警告するのは、(アッラー*からの)啓示によってこそである」。聾は、警告を受けても、呼びかけを聞くことがない¹」。
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1 耳が、それで聞くものから利益を得ないという理由で、あたかも聴覚自体がないかのように表現されている(アル=バイダーウィー4:95参照)。フード*章20、24とその訳注も参照。
もし彼らに、あなたの主*の懲罰の一片が触れでもすれば、彼らはきっと(こう)言うのだ。「我らが災いよ!¹本当に私たちは、不正*者でした」。
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1 この表現については、食卓章31「我が災いよ」の訳注を参照。
われら*は復活の日*に、公正な秤を設ける。誰一人、僅かたりとも不正*を受けることはない。そして、たとえ(現世での行いが)からし種一粒きりの重さであったとしても、われら*はそれを(勘定に入れるべく)持って来るのだ。われら*だけで、清算者は十分なのである。¹
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1 同様の意味のアーヤ*として、婦人章40、高壁章8とその訳注、洞窟章49、ルクマーン章16、地雷章7-8も参照。
われら*は確かにムーサー*とハールーン*に、識別¹と(燦然たる)光、敬虔*な者たちへの教訓を授けた。
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1 この「識別」については、雌牛章53「識別の啓典」についての訳注を参照。
(彼ら敬虔*な者たちとは、)その時(復活の日)に怯えつつ、まだ見ぬままに、彼らの主*を恐れる¹者たち。
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1 アッラー*を直(じか)に見はしなくても、熟考と実証によって、現世での行いにお報いになる全能の主の存在を知り、心の奥底で、そして他人の目から離れた所で、かれを恐れること(アル=クルトゥビー11:295参照)。カーフ章33、王権章12も参照。
これ(クルアーン*)は、われら*が下した祝福あふれる教訓。一体あなた方は、それを否定するのか?
われら*はイブラーヒーム*に以前¹、確かに正道を授けた。そしてわれら*は、そのこと²を知っていたのだ。
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1 預言者*としての使命を授ける以前、あるいはムーサー*とハールーン*以前、ということ。アル=クルトゥビー*によれば、前者の説が大半の学者らの見解(11:296参照)。 2 イブラーヒーム*がそれに適役である、ということ(ムヤッサル326頁参照) 。
彼(イブラーヒーム*)が自分の父親と民に、(こう)言った時¹のこと(を思い起こさせよ)。「あなた方が仕えている、これらの偶像は何なのですか?」
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1 イブラーヒーム*とその父親、及びその民のやり取りについては、家畜章74-82、マルヤム*章42-48、詩人たち章70-89、整列者章85-98、金の装飾章26-28も参照。
彼らは言った。「私たちは、私たちのご先祖様が、それらを崇めているのを見出したのだ」。¹
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1 この言い訳については、雌牛章170「ご先祖様のやり方」についての訳注を参照。
彼は言った。「あなた方とあなた方のご先祖は確かに、紛れもない迷いの中にあります」。
彼らは言った。「一体あなたは、真実を携えて私たちのところへやって来たのか?¹それともあなたは、ふざけた者の類いなのか?
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1 あなたの言っていることは本当で、かつ本気なのか、ということ(ムヤッサル326頁参照) 。
彼は言った。「いや、あなた方の主*は、諸天と大地の主*。それらを創成されたお方¹。そして私はその事に関する、証人の一人なのです」。
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1 頻出名・用語集「創成者*」の項も参照。アッラー*こそは、天地とそこにある全創造物をお創りになり、その全てを一手に司(つかさど)られるお方であり、彼らがアッラー*をよそに崇めていた偶像もその一つでしかない(アッ=サァディー525頁参照)。
(イブラーヒーム*は、つぶやいて言った。)「そしてアッラー*に誓って、私はあなた方が背を向けて立ち去った後¹、必ずやあなた方の偶像に策略しよう」。
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1 彼らが年に一度、皆外出する、祭日の日のこと(アル=クルトゥビー11:297参照)。この時、イブラーヒーム*がいかにして外出せずに済むようにしたのかについては、整列者章88-89を参照。
こうして彼は、それら(の偶像)を、それらの長¹を除いて(全て)粉々にした²。(それは)彼らが、それに(縋るべく)戻って来るようにするため³であった。
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1 偶像の中でも一番大きいもの。(アッ=サァディー526頁参照)。 2 この時の様子と、その後の出来事については、整列者章91-98を参照。 3 一説には、「イブラーヒーム*の宗教へと戻って来るようにするため」(アル=バガウィー3:292参照)。
彼らは(戻って来て、その有様を見ると、お互いに)言った。」私たちの神々に、これをやったのは誰だ?本当にそいつはまさしく、不正*者の類いである」。
彼らは言った。「私たちは、イブラーヒーム*と呼ばれる若者が、それらについて(無礼な言葉で)言い及ぶのを耳にしたぞ」。
彼ら(の内の有力者たち¹)は、言った。「では、そいつを人々の面前に連れて来るのだ。彼らが、(イブラーヒーム*がそのように言ったと認める場に)立ち会うように²」。
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1 一説に彼らは、王ナムルーズとその民のこと(アル=クルトゥビー11:299参照)。雌牛章258も参照。 2 あるいは、「彼らの神々をこんな目にあわせた者がどうなるか、人々が目の当たりにするように」(アッ=サァディー526頁参照)。
(イブラーヒーム*が連れて来られると、)彼らは言った。「一体あなたが、私たちの神々に対してこんなことをしたのか、イブラーヒーム*よ?」
彼は言った。「いいえ、それら(偶像)の長であるこれが、そうしたのです¹。では、それら(の偶像)にお尋ね下さい。もし、それらが喋れるのなら、ですが」。
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1 一説には、偶像の長が、自分と共に崇められている他の偶像に対して怒り、壊してしまったのだ、という話を仕立て上げた(アッ=サァディー526頁参照)。
そして彼らは我に返り¹、(互いに)言った。「本当にあなた方こそは、不正*者だったのだ」。
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1 自分の実を守れもせず、質問にも応じることの出来ないようなものが、崇拝*に値しないことに気付いた(ムヤッサル327頁参照) 。
それから彼らは、(頑迷さへと)逆戻りして(言った)。「あなたは確かに、これらの者たち(偶像)が喋らないことを知っているのに(、いかに私たちがそれらに尋ねようか)?」
彼(イブラーヒーム*)は言った。「一体(そのことを知りながら、)あなた方はアッラー*をよそに、あなた方を少しも益しなければ、(それを崇拝*しても)害しもしないものを崇めるのですか?
あなた方と、あなた方がアッラー*をよそに崇めているものの、忌まわしいこと。一体あなた方は(無知で、)分別しないのですか?
彼らは言った。「そいつを焼き(殺し)、あなた方の神々を助けるのだ。もし、あなた方が(神々を援助)するならば」。
(こうして彼らはイブラーヒーム*を、火の中に投げ入れた¹。)われら*は(こう)言っ(て、彼を助け)た。「火よ、冷たくなり、イブラーヒーム*に安全となれ」。
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1 火の中に投げ込まれた 時、イブラーヒーム*はこう言った。「私には、アッラー*さえいらっしゃれば万全である。全てを請け負われる*お方の素晴らしさよ」(アル=ブハーリー4564参照)。整列者章97-98も参照。
彼らは、彼に対して策略を望んだが、われら*は彼らを最大の損失者とした。¹
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1 彼らの試みは、彼らが誤っており、イブラーヒーム*が正しいことの絶対的証拠をもたらした上、イブラーヒーム*の位を上げ、彼らが最も厳しい罰を受けるに値する結果となった(アル=バイダーウィー4:101参照)。
また、われら*は彼(イブラーヒーム*)とルート*を、われら*が全創造物のために祝福した地へと、救い出した。¹
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1 彼らはイラクの地から、様々な恩恵に恵まれ、多くの預言者*たちを輩出(はいしゅつ)した、シャーム地方(現在のシリア、パレスチナ、ヨルダン周辺)へと移住した(ムヤッサル327頁参照)。
また、われらは彼(イブラーヒーム)に、イスハーク*と、その上ヤァクーブ*を恵んだ。そして皆、正しい者*としたのである。
また、われら*は彼らを、われら*はの命令によって(人々を)導く導師とし、彼らに善行と、礼拝の遵守*、浄財*の拠出を啓示した。そして、彼らはわれら*を崇拝*する者だったのである。
また、われら*はルート*に裁決¹と知識を授けた。そして彼を、(その民が)忌まわしい事²を働いていた町³から、救い出した。本当に彼らは、悪の民、放逸な者たちであった。
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1 この「裁決」は一説に、預言者*としての使命と、人々の間を裁く力のこと(前掲書328頁参照)。 2 この「忌まわしい事」とは、 男色(高壁章80-81、フード*章77-79、詩人たち章165-166、蟻章54-55、蜘蛛章28-30参照)、人への投石、公然と放屁(ほうひ)し合うことなどであったとされる(アッ=タバリー7:5720参照)。 3 この「町」については、フード*章81の訳注を参照。
そして、われら*は彼を、われら*の慈悲¹の中に入れてやった。本当に彼は、正しい者*の一人であったのだから。
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1 この「慈悲」には、「預言者*としての使命」「イスラーム*」「天国」「不信仰の民*からの救い」など諸説あり(アル=クルトゥビー11:306参照)。
また(使徒*よ、)ヌーフ*(のことを思い起こさせよ。)彼が以前、(その主*に祈って)呼びかけた時のこと¹。われら*は彼に応え、彼とその家族を、この上ない苦悩²から救った。
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1 呼びかけた祈りの内容については、月章10、ヌーフ*章26-27参照)。 2 この「苦悩」とは、洪水によって溺れることと、民から嘘つき呼ばわりされていたこと(アル=バガウィー3:298参照)。
そしてわれら*は、われら*の御徴を嘘呼ばわりした民から、彼を助けた。本当に彼らは悪の民だったのであり、われら*は彼らを皆、溺れさせたのだ。
また(使徒*よ)、ダーウード*とスライマーン*(のことを思い起こさせよ)。彼ら二人が、農作地について(争う二人の者を)裁いた時のこと。(それは、)そこに夜中、(一方の)民の羊が侵入して(、別の民の)作物を食べ(荒らし)てしまった時のことだった。われら*は、彼らの裁決に立ち会っていたのである。
そして、われら*はスライマーン*に、それ(争う両者の利益を公正に配慮すること)についての理解を授けた¹。--われら*は(両者の)いずれにも、裁決²と知識を授けたのである³--。またダーウード*には、(その主*を)称える*山々と鳥を仕えさせた⁴。そして、われら*は(そのように)する者であった。
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1 ダーウード*は、羊が、荒らされた農作地の所有者のものとなるように裁いた。一方スライマーン*は、羊の所有者が荒らされた農作地を元通りにするまで、農作地の所有者が羊の乳や羊毛などを利用することが出来るものとし、農作地が元通りになった後には、農作地と羊がそれぞれ元の所有者のもとに返還されるようにした(ムヤッサル328頁参照)。 2 この「裁決」については、アーヤ*74の訳注を参照。 3 アル=クルトゥビー*によれば、ダーウード*とスライマーン*はこの裁決において、啓示ではなく、自らの知的努力によって見解を導き出した、というのが大半の学者の説である。そして二人の裁決の差異については、以下のような学者の意見がある。①ダーウード*はこの件において間違えたわけではなく、「裁決と知識」を与えられてはいたが、スライマーン*の方が彼より優れていた。②この件に限ってみれば、ダーウード*は間違い、スライマーン*は正しかったが、預言者*でも(このような分野での)間違いはあり得る(雌牛章36の訳注も参照)。ただ、預言者*は間違いを承認し続けることがない(11:308-309参照)。 4 一説には、ダーウード*は柔らかく繊細な美声の持ち主だった。それで彼がアッラー*を称える*と、山々や鳥がそれに応えて、アッラー*を称え*たのだという(アッ=サァディー528頁参照)。 サバア章10、サード章18-19も参照。
また、われら*は彼(ダーウード*)に、あなた方のための鎧の作り方を教えた¹。(それは)あなた方を、あなた方の戦い(の中での負傷)から守るためである。ならば、あなた方は(アッラー*の恩恵を)感謝する者なのか?²
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1 サバア章10-11も参照。 2 この言い回しについては、食卓章91「あなた方は・・・止めるのか?」についての訳注を参照。
またスライマーン*には、彼の命令のもと、われら*が祝福した地¹まで吹いて行く強い風を(仕えさせた)²。われら*はもとより、全ての物事を知っていたのである。
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1 この「われら*が祝福した地」とは、エルサレムのこととされる(ムヤッサル328頁参照)。 2 サバア章12、サード章36も参照。
また、シャイターン*らの内から、彼(スライマーン*)のために(海へ)潜り、それ以外の仕事もこなす¹者たちを(仕えさせた)。われら*は、彼らに対する守護者²だったのだ。
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1 シャイターン*らはスライマーン*のために、海に潜って真珠や宝石類を採取したり、彼の望む者を作っていたりしたのだという(ムヤッサル329頁参照)。サバア章12-13、サード章37も参照。 2 つまりアッラー*こそが、彼らがダーウード*に逆らわないように制御なさったお方だった、ということ(アッ=サァディー528頁参照)。 頻出名・用語集「よくお守りになる*お方」の項も参照。
また(使徒*よ)、アイユーブ*(のことを思い起こさせよ)。彼が、「私に災難が降りかかりました。それでも、あなたは慈しみ深い者の中でも、最も慈しみ深いお方であられます」と(言って)、その主*を呼んだ時のこと。¹
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1 身体の病気による試練を受け、家族や財産を失ったとされる。だが彼は忍耐*を重ね、アッラー*に状況の改善を祈った(ムヤッサル329頁参照) 。サード章41-44も参照。
それで、われら*は彼に応え、彼に降りかかった災難を取り除いた。そして、われら*の御許からの慈悲と、崇拝*者たちへの教訓として、彼に家族と、それと同様のものをもう一つ与えた¹のだ。
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1 アル=バガウィー*によれば、この意味は、「アッラー*が、先立った家族を生き返され、かつ彼らと同様の家族を更にもう一つ、彼にお授けになった」というのが、大半の解釈学者の見解。ほかにも「アッラー*から再び授かった財産と家族から、更に多くのものを授かった」「現世では先立った家族と同様の家族を授かり、先立った家族とは来世で共になることを約束された」という説などがある(3:310-312参照)。
また、イスマーイール*とイドリース*とズル=キフル*(のことを思い起こさせよ)。(彼らは)いずれも、忍耐*強い者たちの仲間であった。
そして、われら*は彼を、われら*の慈悲¹の中に入れてやった。本当に彼らは、正しい者*たちの類いだったのだから。
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1 この「慈悲」については、アーヤ*75の同語についての訳注を参照。
また、ズン=ヌーン¹(のことを思い起こさせよ)。彼がひどく立腹し、(その民のもとを)立ち去った時のことを²。そして彼は、われら*が彼のことを(そのことゆえに、)決して辛い目には遭わせないだろうと思っていた³。それで(アッラー*からの苦しい試練に遭い、海で大魚に飲みこまれた時、)彼は闇⁴の中で(主*に、こう)呼びかけたのだ。「あなたの外に、崇拝*されるべきものはありません。あなたに称え*あれ。本当に私は、不正*者の類いだったのです⁵」。
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1 「ズン=ヌーン(大魚の人)とは、預言者*ユーヌス*のこと(アッ=サァディー529頁参照)。 その異名の由来は、整列者章142にあるように、彼が海で大魚に呑(の)み込まれたことである。 2 ユーヌス*は、預言者*としてその民へ遣わされたが、彼らは信仰せず、警告にも耳を貸さなかった。それで彼は、アッラー*から命じられたように忍耐*せず、民に腹を立て、彼らのもとを立ち去ってしまったのだという(ムヤッサル329頁参照)。整列者章139-148には、その情景がより詳しく描写されている。尚、預言者*の無謬(むびゅう)性については、雌牛章36の訳注も参照。 3 アッ=サアディー*によれば、このような発想は、それが定着・継続しないことを条件に、預言者*にも起こり得ることである(529頁参照)。雌牛章36のの訳注も参照。 4 この「闇」は、原語では複数形。つまり大魚の体内の闇と、海の底の闇、夜の闇などが重なった状態であった(アッ=タバリー7:5755参照)。 5 預言者*ムハンマド*は、このユーヌス*の言葉は、アッラー*によって必ず叶(かな)えられる祈願の言葉である、と仰(おっしゃ)っている(アッ=ティルミズィー3505参照)。
それでわれら*は彼に応え、彼を苦悩から救い出した。同様に、われら*は信仰者たちを救出するのである。
また(使徒*よ)、ザカリーヤー*(のことを思い起こさせよ)。彼がその主*に、(こう)呼びかけた時のこと。「我が主*よ、私を(後継ぎもない)孤独な状態に、放り置かないで下さい。あなたは、最善の相続者¹です」。²
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1 この「相続者」については、イムラーン家章180「天地の遺産は・・・」についての訳注を参照。 2 この場面の詳細については、イムラーン家章38-41、マルヤム*章2-11を参照。
それで、われら*は彼に応えて、彼にヤヒヤー*を授け、彼(ザカリーヤー*)のためにその妻を正しくしてやった¹。本当に彼らは善行に急ぎ、(われら*の褒美を)望み(われら*の罰を)怖れつつ、われら*に祈っていたのであり、われら*に対して恭順²な者たちだったのだ。
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1 つまり彼の妻の品性を高められ、また不妊であった彼女を、妊娠と出産が可能な状態にして下さった(ムヤッサル329頁参照) 。 2 「恭順」については、雌牛章45の訳注を参照。
また(使徒*よ)、自らの貞操を堅持し、われら*がその内に、われら*の魂¹から吹き込んでやった女性(マルヤム*のことを、思い起こさせよ)。われら*は彼女とその息子を、(自らの力を示す)全創造物への御徴とした。
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1 この「魂」については、婦人章171の訳注を参照。
本当にこれら(の預言者*たち)は、あなた方の共同体、一つの共同体¹である。そしてわれは、あなた方の主*。ならば、われを崇拝*せよ。
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1 全ての預言者*は、同じ一つの宗教を携えて到来した。そしてそれがイスラーム*であり、アッラー*に従い、かれだけを崇拝*する教えなのである(ムヤッサル330頁参照)。
(その後、)彼ら(人々)は自分たちの(宗教上の)事柄において、互いに分裂してしまった。全ての者は、われら*の御許へと帰り行く身なのであ(り、その行いの清算を受け)る。
そして信仰者でありつつ、正しい行い*をいくらかでも行う者ならば、その努力が蔑ろにされることは絶対にない。本当にわれら*は、彼のために記録する者¹なのである。
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1 アッラー*はそもそも全ての出来事を、守られし碑板*に記録されているが、同時に人々の行いを天使*らの「行いの帳簿(ちょうぼ)」にも記録させている(アッ=サァディー530頁参照)。
われら*が滅ぼした町(の民)は、(現世でやり直すため、)戻って来ることを禁じられているのだ。
やがて、ヤァジュージュ とマァジュージュ¹(を遮る障壁)が開き放たれ、彼らがあらゆる丘陵地から雪崩落ちてくる時、
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1 「ヤァジュージュ とマァジュージュ」については、洞窟章94-99参照。
真実の約束(復活の日*)は近づいたのである。そしてどうであろうか、(その日の恐怖が現れると、)不信仰だった者*たちの眼は見開いたままになる。(彼らはこう言うのだ。)「我らが災いよ!¹私たちは確かに、このことに迂闊でした。いや、私たちは不正*者だったのです」。
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1 「我らが災いよ!」という表現については、食卓章31の訳注を参照。
本当に(不信仰者*よ、)あなた方と、あなた方がアッラー*を差しおいて崇めているもの¹は、地獄へと放り込まれるもの²となる。あなた方は、そこに入ることになるのだ。
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1 つまり、偶像や、人間・ジン*の内、自分たちが崇拝*されることに満足している者たちのこと(ムヤッサル330頁参照)。 2 地獄の薪(たきぎ)となること(前掲書、同頁参照)。雌牛章24、禁止章6も参照。また、単なる物体である偶像が業火の中に入れられる意味の一つに、それを崇めていた者たちの嘘が明らかになり、彼らの無念が募ることで、懲罰が更に増加するということがある(アッ=サァディー153頁参照)。
もし、これらの者たちが(真に崇拝*に値する)神々であったなら、彼らがそこに入ることはなかったのだ。そして皆¹、そこに永遠に留まる。
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1 「皆」とは、アーヤ*98で言及されている者たち。ただし、アーヤ*101で言及されている者は例外。
彼らにはそこで、呻き声¹(を催す苦痛)があり、彼らはそこで(懲罰の恐怖のため)何も聞こえない。
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1 これは苦しみゆえに、肺の一番奥から強く吐き出される息のこと(イブン・アーシュール17:153参照)。
本当に、われら*によって最善のものが既に定められている者たち¹、それらの者たちはそこ(地獄)から遠ざけられる。²
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1 イーサー*、天使*など、永遠の幸福を授かることを予(あらかじ)め
アッラー*がご存知になり、守られし碑板*の中にそう定められていた者たち(アッ=サァディー531頁参照)。 「最善のもの」については、婦人章95の同語についての訳注を参照。 2 一説に、このアーヤ*はアーヤ*98が下った際、マッカ*の不信仰者*らが「それでは、天使*やイーサー*、ウイザル(ユダヤ教徒*が拝していた人物であるとされる)も地獄に入るのか?」と反論したことに関し、下ったとされる(アル=ハーキム2:453参照)。
彼らは、自分自身の欲するもの¹の中に永住し、(地獄の)その微かな音さえ聞くことがない。
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1 サジダ*章17とその訳注も参照。
(復活の日*、業火が不信仰者*に押し寄せる時の)最大の戦慄が、彼らを悲しませることはない。そして天使*たちは(こう言いつつ)、彼らを迎え入れる。「これが、あなた方が(大いなる褒美を)約束されていた、あなた方の日ですよ」。
あたかも書(面の上)に頁を折りたたむかのように、われら*が天を折りたたむ¹、その日。最初の想像を始めたように、われらはそれ(創造)を元通りにするのである²。われら*にとって(履行)必須の約束として(、復活を約束したのだ)。本当にわれら*は、もとより(約束を全う)する者だったのである。
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1 同様のアーヤ*として、集団章67も参照。 2 人が、素足で裸で割礼を受けていない状態の誕生した時のままの姿で、死後に復活させられることを指す(アル=バガウィー3:320参照)。家畜章94とその訳注、洞窟章48も参照。
われら*は(守られし碑板*の中で)記した後、(過去の)書簡¹の中で、確かに(こう)書きとめたのである。「大地は、正しきわが僕たち²が継承するのだ³」。
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1 過去の全ての啓典のこと(ムヤッサル331頁参照)。 そこに書かれたことを含め、この世で起こる全ての物事は、守られし碑板*の中に既に記録されている(アッ=サァディー531頁参照)。 2 「正しきわが僕たち」とは、預言者*ムハンマド*の共同体のこと(ムヤッサル331頁参照)。 3 この「大地」とは、天国のこと。一説には地上の世界(アッ=サァディー531頁参照)。高壁章128、御光章55、赦し深いお方章51も参照。
本当にこの(クルアーン*の)中にはまさしく、崇拝*する民にとって十分なもの¹がある。
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1 「十分なもの」とは、最も高貴な目的である、主*の御許、そして天国へと到達させてくれるに十分なもの。クルアーン*は、アッラー*、不可視の世界*、信仰の真実への招き、確信への証拠、命じられた物事、人の心と行いの至らなさ、宗教において歩むべき道についての教示、シャイターン*の道や罠についての警告などを一手に担(にな)う、万全な存在である(アッ=サァディー532頁参照)。
また、(使徒*よ、)われら*があなたを遣わしたのは、全創造物への慈悲ゆえに外ならない。¹
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1 ゆえにその慈悲を受け入れ、感謝した者は、現世と来世において幸福な者となり、それを拒否し、否定した者は、現世と来世において破滅する(イブン・カスィール5:385参照)。
言え。「私に啓示されたのは、あなた方の崇拝*すべきものが、唯一の神(アッラー*)であるということに外ならない。では一体、あなた方は服従する者(ムスリム*)となるのか?」
もし、彼らが(イスラーム*に)背を向けるなら、言ってやるのだ。「私はあなた方に、(自分に啓示されたものを)等しく¹お知らせした。そして私は、あなた方が約束されているもの(懲罰)が、一体近いのか、それとも遠いのか、分からないのだ。
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1 警告は伝えたのだから、そこにおいて私たちの知識は等しい、ということ(ムヤッサル331頁参照)
。関連するアーヤ*として、婦人章165、家畜章131、155-157、夜の旅章15、ター・ハー章134、創成者*章24も参照。
本当にかれ(アッラー*)は、露わにされる言葉をご存知であり、あなた方が隠すものもご存知である。
そして私は、それ¹があなた方への試練であり、暫しの享楽なのかどうかも、分からずにいるのだ」。
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1 彼らが性急に求めている懲罰が、すぐ実現しないこと(ムヤッサル331頁参照)。
彼(預言者*)は、申し上げた。「我が主*よ、(私たちの間を)真理でお裁き下さい。そして我らが主*は慈悲あまねき*お方、あなた方(不信仰者*)が言うことに対して(私から)援助を乞われるべきお方である¹」。
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1 不信仰者*らは、自分たちこそが勝利するとか、イスラーム*は敗北する、などと息巻いていた。しかし全創造物の主*であるアッラー*こそは、あらゆることにおいて助けを求められるべきお方である。そして実際にムスリム*はそのようにし、アッラー*のムスリム*に対するご援助は、ヒジュラ暦*2年のバドルの戦い*を皮切りに実現していくこととなった(アッ=サァディー532頁参照)。
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